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記憶がたびたびとんで、意識を保つのが辛かった。体の感覚すらあるかないかよく分からない。あるのは考えられる脳だけな気がして、ある意味地獄絵図なのでは?と、自分が心配になる。そして、鋭い痛みが頬に走る。
「痛った!!」
声がちゃんと出た。体の感覚も戻っていた。しかし、動かせなかった。何故だろう?動いていた、というべきだろうか?勝手に動いていたのだ。ぶるぶるぶるぶる、と震えていた。そう、震えていたのだ。体が勝手に。そして、何か、何かが聞こえる。微かに、少しだけ。〈
「戦場!!??」
「お姉さま…!どうなさいましたの!?」
戦場…の次に視界に入ってきたのは、金髪で青空のようにきれいな瞳をした、少女だった。お姉さま…つまり、私が姉ってこと?
「貴方は…」
この子、どことなく、あのヒロインちゃんに似てる…
「レイアッ!!」
誰かが駆け寄る音がした。あまりにも自然すぎて、聴覚戻ってるの気づかなかった!
「レイア、大丈夫ですか?って、大丈夫なはずありませんよね…さっきの魔獣の爪から、アリスを守って……頬から血が…これでは、永遠に傷跡が…」
「いいの…。」
勝手に口が!!
「これは、
なに?遠回しな、ツンデレかしら?
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作者名:白井ユエ | 作成日時:2021年8月3日 17時