猫が四十六匹。 ページ48
ci｢あ、もう大丈夫です。｣
すると、それを見たチーノさんが俺に向かってそう言う。
足に負担がかからないようにそっと下ろしてやれば、片足で上手くバランスをとった。
shp｢チーノ、なんでおぶられてん。｣
近くに来たショッピさん。
純粋に疑問なのだろう、俺に軽く会釈したあと、俺のとなりの彼にそう言った。
ci｢捻った。｣
shp｢初対面の人におぶられてきたんすか？｣
ci｢ショッピが置いてったから。｣
shp｢とりあえず、チーノの分も学校に報告はしといたけど。｣
ci｢なんて？猫が可愛かったって？｣
shp｢いや、お婆さん助けたって。でも、お兄さんの方が良かったな。｣
ci｢なんやそのテンプレみたいな言い訳。
しかも助けられた方なんやけど。｣
そんな言い合いを再度始めた二人に、
｢じゃあ俺はこれで。｣と、
軽く頭を下げて、Ａ国への旅に戻ろうとすると。
shp｢っえ、ちょっと待ってください。｣
ci｢せめて、なんかお礼させてください!!｣
と引きとめられる。
『いや、でも特に何もしてないんで。
足、ちゃんと手当てしてくださいね。』
が、ちょっと急いでるし、大したことをしていないので、そのまま歩いていくことにした。
こないだのエーミールさんみたいに、たくさん時間をくわれてしまっては困る。
とりあえず、そんな挨拶をすれば、
チーノさんは俺が急いでいると発言したことを思い出したのか、
それ以上引き止めようとすることはなかった。
ショッピさんも空気を読んだのか何も言ってこない。
そのまま暫く歩けば、二人の姿は振り返っても見えなくなってしまった。
あんなに大きいあの学校も、今はとっても小さかった。
この国を出る前に、新しい出会いがあったのは、嬉しいことなのか、悲しいことなのか。
深く考えても、多分分かることはない。
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海翔(プロフ) - コメントありがとうございます!!!本気で自己満でしかないものにそう言ってもらえるととっても嬉しいです!!(*´∀`) (2020年11月13日 18時) (
レス) id: 5f7ebbff92 (このIDを非表示/違反報告)
ユンソク(仮)(プロフ) - なんて言うんだろう、簡単にまとめると好き。 (2020年11月12日 0時) (レス) id: cdb5775375 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海翔 | 作成日時：2020年10月4日 10時
