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猫が四十匹。 ページ42

まだ朝早いので、人通りも少ない道を、ぺたぺたと素足であるく。




猫の時とは違って、毛がないこの足は、

もうそろそろ暑い季節になると言うのに、

なんだか、冷たい気がした。






体は熱いのに、足の先は冷たくて。

死にかけたときの感覚にほんの少しだけ似ていて、ぶるりと身震いした。






たしか、こっち。


クロに教えてもらったA国の方角へ道にそって歩いていく。



途中でゴミ置き場から、真っ赤な靴を手に入れた。



ボロボロで、爪先の部分に小さな穴が空いているけど、これしかないし。


そう自分に言い聞かせて、サイズがちょっと大きいその靴を履いた。







それから、暫く歩いて、歩いて。


手持ちにはお金も、食料も水分もないから、
ゆっくり時間をかけて進むわけにはいかない。




早くこの国を出て、森にでも何でも入ってしまわないと、

町のなかで倒れることになるだろう。






それだけならまだいいが、
病院とやらに運び込まれてしまったら、


戸籍がないこともバレてしまう。


それに、もしかしたら獣人であることも。






もし、バレたら。








《……やめてっ!!ぃやっ!!!》






ふと、母さんの悲鳴を思い出してしまって、

ブンブンと首を振った。









……俺と母さんが獣人でなかったら、

まだ幸せな日々を過ごしていられたのだろうか?

猫が四十一匹。→←猫が三十九匹。



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海翔(プロフ) - コメントありがとうございます!!!本気で自己満でしかないものにそう言ってもらえるととっても嬉しいです!!(*´∀`) (2020年11月13日 18時) (レス) id: 5f7ebbff92 (このIDを非表示/違反報告)
ユンソク(仮)(プロフ) - なんて言うんだろう、簡単にまとめると好き。 (2020年11月12日 0時) (レス) id: cdb5775375 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海翔 | 作成日時:2020年10月4日 10時

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