猫が三十一匹。 ページ33
パタパタパタッとでも言いそうな走り方で大きな塀の中に入っていく彼。
エーミールさんは、出入りができるってことは、多分、軍学校の人なんだろう。
………じゃあでもなんで、引ったくりに……？
そんな疑問が頭を過るが、
エーミールさんは、参謀とかの方なのかもしれないと思い、一人で納得する。
確かに、なんかオーラが頭良さそうだったし。←
そんなことをポワポワ考えながら、
一人、門の前でゆっくりと時間を過ごす。
どのくらい、待っていたらいいんだろう。
目と髪の色を変えられるものってなんだろう。
そんな疑問が浮かんでは消えてを繰り返す。
『………ちょっと、疲れた……なぁ。』
考える余裕ができたからか、足がじんじんとした痛みを訴え出していた。
一年も四足歩行だったからか、
前まではいつまでも歩けていたはずの足が、少し震える。
座ってしまいたいけど、門の前で座るのは気が引けて、
ノロノロと門から離れる。
近くの木の辺りなら、ここからでも見えるから。
そう言えば、ここに来る途中に分かったことだけど、
今、シャオロンが住んでいるあの町は、この国では田舎の方らしい。
この軍学校からそんなに離れていないし、
町を出て少ししてしまえば、
整備があまい道や、生い茂る緑など、
確かに目立っていたように感じる。
あの町で田舎だなんて、俺が思っていたより、この国は大国だったみたいだ。
そんなことを考えながら、
近くの木の根本辺りにずるずると座り込む。
こんな俺でも、強くなれるだろうか。
獣に慣れて、二足歩行で歩くのにすぐ疲れてしまって。
獣が混じっているから、戸籍も国籍もなくて。
俺なんてもう、獣人に生まれてこなきゃよかった？
どうしようもないくらい両親のことが大事だったのに、
そんなことを考えてしまう自分が大嫌いだ。
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海翔(プロフ) - コメントありがとうございます!!!本気で自己満でしかないものにそう言ってもらえるととっても嬉しいです!!(*´∀`) (2020年11月13日 18時) (
レス) id: 5f7ebbff92 (このIDを非表示/違反報告)
ユンソク(仮)(プロフ) - なんて言うんだろう、簡単にまとめると好き。 (2020年11月12日 0時) (レス) id: cdb5775375 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海翔 | 作成日時：2020年10月4日 10時
