猫が二十四匹。 ページ26
翌日。
sha｢行ってきまーす。｣
行ってらっしゃい。
名残惜しそうに俺を撫でてから、ドアを開けて出ていったシャオロン。
俺はそれを玄関で見送っていた。
昨日はあの後、特に何もなく、二人は帰っていった。
確定事項でもないものを、そこまで深く話し合う必要はないからね。
………まぁ、そうじゃなくて、今日は。
ぎゅっと目を閉じて、ぱちりとあることを考える。
一瞬。
ふぅ、と一息ついて、自分の手をみれば、
指がちゃんと五本ついてる人間の手。
その手で体を支え、ふらふらと立ち上がる。
足もちゃんと人間のがある。
そりゃ、人間になったから当たり前なんだろうけど。
久しぶりのその手を閉じたり開いたりして観察する。
くしゃくしゃのシャツにだぼだぼしたズボンを身に付けているのは、
ご都合主義ってものなんだろうな。←
シャオロンがいつも見ている鏡の前にかけよって自分の姿を見てみる。
『………身長、伸びた？』
ほんの少し変わった気がする。
シャオロンよりは低いみたいだけど、身長が多少伸びている。
声もほんの少し低くなってる気がする。
体重は………多分そんな変わってない。
腹部と片足には痛々しい傷痕。
まぁ、それはいい。
どうせ誰も見ないだろうから。
でも、顔が幼いのは何故だろう。
そう考えて、自分の顔をじろじろと観察して、小さく呟いた。
『これじゃあ、だめ、かな……。』
ふと、自分の髪と瞳に目をやり、そんなことを口から溢した。
真っ白い髪に、
母さんとお揃いの黄色い目。
父さんとお揃いらしい青い目。
この容姿が、嫌いなわけじゃない。
ただ、この容姿じゃ、困ってしまう。
なぜ困ってしまうのか。
俺がしたいことは、軍隊に入ること。
シャオロンたちみたいに、強くなることだった。
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海翔(プロフ) - コメントありがとうございます!!!本気で自己満でしかないものにそう言ってもらえるととっても嬉しいです!!(*´∀`) (2020年11月13日 18時) (
レス) id: 5f7ebbff92 (このIDを非表示/違反報告)
ユンソク(仮)(プロフ) - なんて言うんだろう、簡単にまとめると好き。 (2020年11月12日 0時) (レス) id: cdb5775375 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海翔 | 作成日時：2020年10月4日 10時
