無邪気な笑顔の少年 ページ6
「ふあ、、、ん」
Aの自室。
窓からは朝の日差しが射し込む。
いかにも島国と言った感じの、爽やか(？)な目覚めだ。
そうか、もう朝か。とりあえず布団を抜け出して…
「ああっ！！今日ククイ博士のとこに行くんだったぁ！？」
時計が指す時間は9時、約束の時間も9時。
「やっっばい、急がなきゃ！！」
Aはすぐ布団を引き剥がし、ドタドタと音を立ててリビングへ向かい、さくっと朝食を済ませ、外を出ていった。
それはもう、ママも唖然とする程のスピードで。
ーーーーーーーーー
「場所はリリィタウン…だから北に進めばいいんだよね、頑張れあたし！！！全力ダッシュ！！」
Aは草むらを避けつつ、全速力で緑の道を走り抜けていく。
「たああああああっっっっ！！！！！」
ーーーーーー
リリィタウン。
「ぜえ…ぜえ…博士は…
…あれ？」
確かもう9時を過ぎているはずなのに、どこにも博士の姿が見当たらない。
「うーん…？」
？「あれー？見ない顔だなー？」
「！？」
ふと声をかけられた方を見てみると、そこに居たのは褐色肌に濃い緑髪の同年代くらいの少年だった。
「あなたは…？」
ハ「おれねー ハウ」
ハウという少年らしい。
「ハウって言うんだ、あたしA！よろしくね」
ハ「よろしくー！
ねーねー、もしかして博士の言ってた引っ越してきた子ってきみー？」
「？昨日引っ越してきたけど、博士と知り合い？」
ハ「そーだよー！ポケモンのことたくさん知ってるんだー」
どうやら知り合いらしい。
「ねえ、今9時だよね？博士まだ来ないけど…」
ハ「え？まだ８時半だよー」
「え！？でもさっき時計見たらもう9時で…」
ハ「遠いところから引っ越してきたなら時間がずれてるんじゃないかなー？」
なるほど。
「そっかー…！」
ハ「まだ時間あるしー、ここらへん色々見てみるといいと思うよー！
おれまだごはん食べてないから食べてくるー！」
「うん！ありがとー！！」
軽く手を振り合うと、Aはしばし近辺を探索することにした。
「…さて」
Aは、さっきから気になっている所があった。
奇妙な置物が2つ象られた入口のある坂道。
あの先には何があるのだろう。
Aはまずそこへ足を踏み入れてみることにした。
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作者名：すぴか@ぼちぼち復活 | 作成日時：2018年7月22日 21時
