52話 ページ9
Aside
目隠しをされた状態で見知らぬ黒い車に乗せられてどこかへ連れていかれる。
不安と恐怖でどうにかなりそうだ。
でも、頭の中には弟達の笑顔があって…。
三ツ谷君の優しさを思い出してしまって…。
余計に離れるのが怖い…。
静かな車中で肩を震わせていると、車がピタリと止まった。
「着いたぞ。降りろ」
ここでも視界は明るくならない。
降りる時は誰かに手を引かれた。
大きなゴツゴツとした男の人の手だ。
弟の可愛い手じゃない、三ツ谷君の優しい手じゃない。
この運命を歩くと決めたのに、もう嫌だ、と逃げ出してしまいそう。
不安に駆られながら歩いてると、手を引いている男の足が止まった。
男1「神崎A、お前に2つの選択肢をやる」
『選択肢……』
男1「1つは身体を売る、もう1つは臓器を売る」
【
いざ突きつけられた選択肢に体が強ばる。
男1「あと5日やる。
よく考えて答えを出せ」
男の言葉に情は含まれてなかった。
『…分かり、ました…』
そう言うと、目隠しは外され代わりに足に枷を付けられて部屋から出られないような長さの鎖で
男1「臓器を売る選択をした場合を考えて食事は持ってくる。
しっかり考えておけよ」
男は私に背を向けて部屋を出ていった。
この部屋には私1人。
薄暗いこの部屋にはトイレくらいしかない。
『…布団がないと、夜は寒いよ…』
春生と遥人がいないから…。
人の温もりも感じないじゃない…。
『2人ともちゃんと三ツ谷君の家に着いたかな…』
忘れ物はないだろうし、あっても鍵があるから取りに行けるか…。
三ツ谷君のお家に迷惑かけてないかな？
ルナちゃんとマナちゃんと仲良くできてるかな…？
『私がいなくなっても…泣かないでほしい、な…っ……』
そんなことを言いながら、涙が流れるのは私。
怖くて、辛くて、悲しくて、寂しくて…。
『三ツ谷君、にも…迷惑かけ、ちゃったな…っ……』
震える体を抱き締めて部屋の隅で膝を抱えた。
ジャラリ、と鳴る鎖の音が耳の奥に突き刺さった。
✄−−−−−−ｷﾘﾄﾘ−−−−−−✄
お久しぶりです。
最近、1ヶ月に1度程のペースでの更新になってしまってすみません💦
皆様の評価やコメントが活動の励みになりますので、気が向きましたら宜しくお願い致します！
引き続き「私には双子の弟たちがいます2」を宜しくお願い致しますm(*_ _)m
以上、涙でした！
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涙(プロフ) - SAYAKAさん» ありがとうございます！m(*_ _)m (2022年1月6日 14時) (
レス) @page3 id: 2028531211 (このIDを非表示/違反報告)
SAYAKA(プロフ) - 涙さん» 大丈夫ですよ！頑張ってください！応援してますね！ (2021年12月31日 15時) (レス) id: 1c8c26f457 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - SAYAKAさん» ありがとうございます！多分間違えて押してしまっていました💦教えて下りありがとうございます！ (2021年12月30日 13時) (レス) id: 2028531211 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - みかん好きさん» ありがとうございます！ (2021年12月30日 13時) (レス) id: 2028531211 (このIDを非表示/違反報告)
SAYAKA(プロフ) - オリジナルフラグがたってますよ！更新楽しみにしてます！ (2021年12月30日 13時) (レス) id: 1c8c26f457 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涙 | 作成日時：2021年12月5日 19時
