底辺妖怪の少女は

35話 ページ38

『…う〜…』



何だろう。



心臓の辺りがポカポカするっていうか…。



『ヤバ…佐野くんの時にちょっと近いかも…。』



でも佐野くんはちょっと違った。



たまに締め付けられる感じとかもしたし…。



『何なの〜…。』



いつもの桜の木の下でしゃがみ込む。



…今時小学生恐るべし。



「いつにも増して情緒不安定だな。」



『…エンマ。』



見上げると、いつも通り眩しい笑顔のエンマがいた。



エンマは笑顔のまま私の隣に座る。



エンマ「何かあったのか？」



『最近小学生に友達になってくれって言われる。』



エンマ「良いじゃんなれば。」



『んー…そうなんだけどさ…』



…ちょっと複雑な私の感情。



『私って友達出来たことないんだよね。


中々人を信じられなくて。』



エンマ「玲於は？」



『佐野くんは…友達になりそうだった人。


…佐野くんが理由で、私は余計に人を信じられなくなったの。


私…もう人に裏切られて傷付きたくないから…。』



…って私、何でこんなことエンマに話してんだろ…。



エンマ「そっか…だからルリって名乗ったんだな。」



『うん…。佐野くんの気持ち、私には分からないから。


…私が死んだことでどう思ってるか分からないから、怖くて自分のことなんて言えなかった。』



でも…何でだろう。



『…エンマの隣って落ち着くな。』



エンマ「…」



グイッ



…え、









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