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32話 ページ35

ふぶき姫「オロチにはね。昔、大好きな妖怪がいたの。」



話って…オロチさんの話?



ふぶき姫「妖怪っていうか…神様っていうか…。


とにかく、“姫”って呼ばれていたわ。」



『姫…。』



ふぶき姫「そう。…姫は人間との間に子どもを作り、生んだ。


その人間に子を託し、姫は妖魔界へ行った。


…オロチが側近をしていた先代の閻魔大王の孫の子守役をしていたの。」



『自分の子どもを放って?』



ふぶき姫「姫の子どもは姫自身の力によって、体に宿る力を封印されていたのよ。


…でも閻魔大王の孫の力はとても大きいもので。


姫か閻魔大王くらいしか、力を制御出来なかった当時の孫の近くにいることも出来なかった。


…閻魔大王はとてもお忙しいお方だったから、


姫が代わりに孫の近くにいてあげたのよ。」



…そうだったんだ。



妖魔界のエリートって言われるオロチさんもダメだったんだ…。



ふぶき姫「…姫が再び人間界に行った時。


姫を待っていたのは…目を塞ぎたくなるくらい、とても辛い…現実だった。」



悔しそうに唇を噛み締めるふぶき姫さん。



ふぶき姫「そのせいで…姫にはもう、会えなくなってしまったわ。」



『え…?』



ふぶき姫「…オロチは、大切な人を失う気持ちを…人一倍知っているの。」



…私には分からない。



大切な人なんていなかったから…。



ふぶき姫「きっと…オロチは、自分が大切な人に近付いた場合、


また失ってしまうって思ってるんじゃないかしら。…姫の時のように。」



…聞いてはいけないって分かってる。



それでも気になってしまう。



『辛い現実って、何ですか?』



ふぶき姫「…」



ふぶき姫さんは…とても悲しそうな顔で、言った。



ふぶき姫「私には言えないくらい、辛いことよ。」








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ユウ - 桜柚季さん» エンマいいですよね!この先出番増えますよ!(多分)オロチ好きなのでかっこ可愛く書きたいと思っているので、そう言っていただけて嬉しいです!本当ですか!?とても嬉しいです!!ありがとうございます、頑張ります!! (2019年2月20日 19時) (レス) id: d8253c3587 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - 夢桜さん» そんなところですかねwwwありがとうございます! (2019年2月20日 19時) (レス) id: d8253c3587 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季 - コメント失礼します!私、エンマ大王様が好きなんですが、このお話のオロチがイケメン過ぎて惚れ直しました!あとこの小説の書き方が凄く好きです(*´>д<)更新頑張って下さい!長文失礼しました(><) (2019年1月25日 15時) (レス) id: a69a8eac68 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - オロチのツンデレ発動か?o(*゚∀゚*)oカワエエノ (2019年1月24日 17時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - 竜姫さん» ありがとうございます、頑張ります! (2018年11月21日 13時) (レス) id: 7edef4109e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:心月美玲 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年4月19日 15時

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