23話 ページ26
「やっぱりケータだ!」
そう言うのは、Sランク妖怪のフウカさん。
…いつも上で涼しい顔をしている人。
人間だった頃もいたな…ああいうタイプ。
努力もせずに必要とされる人。
愛され体質って奴だよね。
ケータ「フウカ!」
そう言ってフウカさんの元へ駆け寄っていく。
『…ほら、ね。』
信じなくて正解だった。
危うく佐野醺やくんの時の二の舞になるところだったよ。
…佐野くんは私じゃなくて、幼なじみの愛されお姫様を選んだ。
私が一人になるのなんてどうでも良かったんだ。
結局上にいる奴は同じく上にいる奴を選ぶ。
人間も妖怪も…そう言うところは一緒。
『あー、下らな。』
さて、帰ろうかな。
お姫様が囲まれているところなんて見たくもないしね。
「おい。」
声をかけられ、振り返る。
…そこには、フウカさんと同じSランク妖怪のオロチさんが。
『何ですか。』
オロチ「ケータはあそこにいるぞ。」
そう言って楽しそうに話している彼らに指を差す。
『見れば分かりますけど、それが?』
オロチ「…ケータと話をしていたんじゃないのか?」
…あー。
そう言えばそうだった。
でも別にどうしても話したい訳じゃないしなぁ…。
『終わりました。』
オロチ「…そうか。」
早く帰ろう。
そして忘れよう。
…こんな嫌な日のこと…。
『彼に伝えて欲しいことが。』
オロチ「何だ?」
『…“友達になる気は全くないから、二度と話しかけないでください”、と。』
オロチ「…。」
…帰ろう。
『ハァ。』
誰のことも信じてはいけない。
…もちろん、エンマのことも。
*
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ユウ - 桜柚季さん» エンマいいですよね!この先出番増えますよ!(多分)オロチ好きなのでかっこ可愛く書きたいと思っているので、そう言っていただけて嬉しいです!本当ですか!?とても嬉しいです!!ありがとうございます、頑張ります!! (2019年2月20日 19時) (レス) id: d8253c3587 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - 夢桜さん» そんなところですかねwwwありがとうございます! (2019年2月20日 19時) (レス) id: d8253c3587 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季 - コメント失礼します!私、エンマ大王様が好きなんですが、このお話のオロチがイケメン過ぎて惚れ直しました!あとこの小説の書き方が凄く好きです(*´>д<)更新頑張って下さい!長文失礼しました(><) (2019年1月25日 15時) (レス) id: a69a8eac68 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - オロチのツンデレ発動か?o(*゚∀゚*)oカワエエノ (2019年1月24日 17時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - 竜姫さん» ありがとうございます、頑張ります! (2018年11月21日 13時) (レス) id: 7edef4109e (このIDを非表示/違反報告)
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