底辺妖怪の少女は

22話 ページ25

ケータ「A！」



『ゲ。』



ケータ「それは酷い。」



相変わらずソフトクリームなのかアレなのか分からない奴連れてるな…。



『一々話しかけてきても友達にはならないよ。』



ケータ「う…先に言われた…。」



ウィスパー「何でそこまで友達になりたがらないんでウィスか？」



…単刀直入に聞きやがってこの野郎。



『必要ないし君のこと信用してないから。』



ケータ「刺さる…。」



…それに何より…



『裏切られるのが嫌だから。』



心を開きそうになった相手に裏切られるのが、一番悲しいことだから…。



ケータ「オレは裏切らないよ。」



『ハイハイ。』



てか裏切ることを公言する人なんていないから。



ケータ「そういえば…イナホさんがもっと話したがってたよ。」



話をすぐに切り替える。



…今の話を続けられたら逃げるって分かったのかな…。



そこまでは考えないか。



『知らない。興味ない。どうでもいい。』



ケータ「大丈夫。イナホさん良い人だから。」



『君にとって良い人でも私にとって良い人とは限らない。』



そう言うと苦笑いする。



…どうしてそこまでして私に関わろうとするの？



ケータ「Aって人間だった頃は友達いたの？」



『急に何。』



ケータ「何となく？」



…そのくらいは良いか。



『…い、』



「あ、ケータ！」



…誰だ人の言葉に被せたの。









＊

23話→←21話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す