青いヒヤシンス3…gr ページ3
数日後。
俺はAに会いにきた。
最期の姿を見に。
Aが大好きだったあの花と、
最初で最後の俺からの手紙と一緒に。
棺桶には安らかに眠るA。
今でも起きて、『ねぇ、グルッペン。』とでも言いそうだ。
眠るAの周りに大好きな花を入れ、
そして、胸元には一通の手紙を置く。
そして小さく愛している、と言った。
手紙と一緒に、最後のこれも伝わるはずだ。
そうしてAは灰になった。
今までのことを振り返る。
どれもこれも楽しい思い出ばかり。
そんな思い出たちに、また、涙を1粒流した。
強かった雨が少し小降りになった。
俺が持ってきたあの花は雨に濡れてしまった。
だけど、それもまたキレイだ。
あの日書いた手紙は、読んでくれただろうか。
もしその手紙を見ていたら、しょうがない人だ、と思うのだろうか。
それとも、グルッペンらしい、と思うのだろうか。
「そんなとこでしゃがんで風邪ひいたら、どうするんです？グルッペンさん」
不意に後ろから聞こえた声に驚き、振り向いた。
そこには、傘を差すトントンとゾムがいた。
「トントン…それにゾムも何故ここに…」
「だってグルッペンなかなか帰ってこうへんもん。
もうすぐ飯の時間やってひとらん言っとったから迎えに来ただけや」
「それに、リーダーが死なれたら困るに決まってるやろ？
そうなったら俺ら、Aに合わせる顔ないで？」
こいつらのお陰で、Aの死を乗り越えられた。
こいつらがいなかったら、きっと今でも死んだような毎日を送っているだろう。
そんな俺の姿を、Aには見られたくないからな。
そう思うと、雨が止んだ。
きっと、Aが笑ったんだろう。
それに…Aがいつも見守ってると思えば、
寂しくなんかならないだろう。
「ほな、いこか。みんな待ってるで」
「ああ、すまなかったな」
「気にせんでええよ。
今日はグルッペンに食害しようかなぁ！」
「ゾム…食害はコネシマとかエミさんとかにしといてくれ…」
「冗談やって！」
そんな雑談をしながら立ち去った彼らの後ろの墓には、
Aが好きだと言っていた青いヒヤシンスがゆらゆらと揺れていた。
そして、空には虹がかかった。
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我々だ大好き(プロフ) - コネさんの大好きな歌なので感動しました…！ (2019年6月24日 17時) (
レス) id: c0892606ed (このIDを非表示/違反報告)
月 - シャオロンのやつがなぜか泣けた！ (2019年5月25日 20時) (レス) id: 235ab58054 (このIDを非表示/違反報告)
みおう(まふそら)(プロフ) - 仁菜さん» ありがとうございます！！この作品でそう言ってもらえるとは思っていなかったので凄く嬉しいです！更新速度は亀よりも遅いですが、これからも頑張ります！！ (2018年12月10日 1時) (レス) id: 3b075dcde1 (このIDを非表示/違反報告)
仁菜 - すごく好きです泣きました (2018年12月9日 0時) (レス) id: 579ea2128a (このIDを非表示/違反報告)
仁菜 - すごく好きです泣きました (2018年12月9日 0時) (レス) id: 579ea2128a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みおう | 作成日時：2018年9月30日 22時
