Hug me !!【北 信介】

Hug me.27 ページ27

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自宅のベッドの上にて、うつ伏せになりつつ足をバタバタさせる。

一言も交わしてないのに北先輩とのトーク画面を見て興奮してる。やばい、重症。




「なんか送った方がええんかなぁ。」




「交換してくれてありがとうございます!宜しくお願いします!」とか打ってみる。でもなんか違う?と思って文字を全削除。

このメッセージじゃ多分、会話続かない。せめてもうちょっとお話したい。

だからって変に質問ぜめしたりしたら迷惑だよね。部活終わって疲れてるだろうし...


悩みに悩んだ結果、「LINE交換してくれてありがとうございます。」と素っ気なさすぎる文章を送ってしまった。



電源を消して暗くなった画面に自分の顔が映る。不意打ちすぎてブサイク。
こっちゃんの言う通り、化粧っ気のない顔だ。垢抜けていない感じ。年上はおろか、そもそも異性との交際に見合わない顔。



北先輩がどんな女の子がタイプなのかは知らないけれど、少なくとも今のままじゃ見てもらえない。早くお金を貯めてお化粧道具を買って綺麗にならなくちゃ。




スマホの画面にいる自分と睨めっこをしていると、明るい通知音と共に新着メッセージのお知らせが表示された。

慌てて開こうとしてパスワードを2回ぐらい間違える。ちくしょう、もっと短くしとけよ自分!!



やっとホーム画面を開いてLINEのアイコンを押すと、そこには北先輩からのメッセージが映っていた。



「こちらこそ、おおきに。もう時間も遅いで。早う寝たほうがええよ。」



私の打った素っ気なさすぎる文章に対して、素敵な一言まで添えてくれる北先輩。

もしかしたら心配されているわけではなくて叱られているだけかもしれないけれど、それでもやっぱり嬉しい。


「ありがとうございます!」のメッセージとおやすみなさいスタンプを送って、赤くなる顔を隠すようにベッドに潜り込んだ。



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