Hug me !!【北 信介】

Hug me.15 ページ15

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翌朝、未だに夢見心地な私の元にやってきたのは恐るべし来客者だった。





「Aちゃん。ヨダレたれてるで。」

「ひぎゃん!!」




あれおかしいなさっきまで私は北先輩と結婚式場にいたはずなのに。もしかしなくてもあれは夢だったのかな?うん?


ていうかホントにヨダレたれてる。恥ずかしい無理死にたい。




「な、なんれすかアツムサンさん。なんの用れすか!!」

「呂律回ってないけど大丈夫?俺の名前は侑であってアツムサンではないからな。新種のポケモンみたいな呼び方せんといて。」




昨日の夜興奮のあまり寝れなかったつけが今朝回ってきて、教室でいい気分で眠っていたところに突然現れたのはアツムサンで。


それだけで既に恐怖なのに何故か私の名前は知られている。こわい。笑えない。

しかもヨダレ垂らしてるあほ面までバッチリ目撃されている。死にたい。全然笑えない。





「いやぁ、ついにあの北さんにも春がやってくるんかなぁって思て。」


「えっ、北さん恋してるんですか!?相手は!?」


「変なとこで鋭くて変なとこで鈍いなAちゃん。」


「はい!?」



待って、春が訪れるってそういう意味だよね?

だって今夏だもんね本当に春訪れたら怖いもんね。




「そういうことちゃうよ。もしもAちゃんが上手くいったら北さんにも春が訪れるんやなぁって。やから早めに北さんの将来の奥さん見物しに来たんやって。」


「キ、キタサンノショウライノオクサン?なんですかそれ初めて聞いた。」


「意味わかっとる?」




へぇ、私キタサンノショウライノオクサンって言うんだ。

なんか新種のポケモンみたい。






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