24 ページ24
・
それにしても、懐かしい夢を見たものだ。あの時何もしていなかったら彼らは全員死んでいて帰らぬ人となっていただろうし、陣平とも結婚なんてできずに終わっていたかもしれない……。
あたりを見回すとそこがベットの上だったことに気づく。確か昨日は車に乗って……。その後の記憶が無いことを考えると私は車内で寝ていたのだろう。そして家についても起きない私を陣平がベットまで運んでくれたんだな。
隣を見るが陣平の姿は無い。おそらく仕事に行ったのだろう。ちなみに私は今日は非番だ。夫婦だからといって休みが合うわけでもないし、それに文句を言おうとは思わない。誇りと使命感を持ち国家国民に奉仕するのが我々警察官の仕事だから。
今日はどうしようかな、榎本さんが居るポアロに行ってみるか。陣平とはまた今度行こう。予定を立てて簡単にメイクをしてから家を出る。
「あれ？もしかしてA警部？」
ポアロの前まで来たところで足元から聞こえた声。目向ければそこに居たのは江戸川ちゃんだった。まぁ彼が居候している家の下に用があってきてるから別に遭遇してもおかしくは無い。
「やぁ、江戸川ちゃん昨日ぶりだね。一人？」
「うん、そうだよ。A警部はこれからお出かけ？松田警部は？」
「私も一人だよ。じんぺ、松田警部は今日は仕事。でもどうして？」
「だって、A警部、松田警部と結婚してるでしょ。指輪が一緒だもん。」
「流石だね、工藤ちゃん。あっ間違えた、君は江戸川ちゃんだったね。仕草と言動が似てるからたまに間違っちゃう。ごめんね。」
「ハハハ……。じゃじゃあまたねA警部!」
逃げるように去って行った江戸川ちゃん。これはもう完全にクロだな。カマをかけたつもりだったけどあそこまで分かりやすい反応をしてくるとは……。江戸川ちゃんの不自然な行動に自然と笑みが溢れてくるのを隠して私は喫茶ポアロの扉を開けた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 845人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明里香(プロフ) - 35話、意識は底でじゃなくて、意識はそこでです。 (2022年9月10日 20時) (携帯から) (
レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
藍愁(プロフ) - 明里香さん» 教えてくださり有難うございます。修正しました。 (2022年9月10日 11時) (レス) id: be748264db (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 35話、ただなだけすをって何ですか。 (2022年9月7日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 25話、いらっしゃら無いじゃなくて、いらっしゃらないです。無いと漢字にはしません。いらっしゃらないで一単語です。 (2022年9月7日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 21話、必要なは無いからじゃなくて、必要は無いからです。 (2022年9月7日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：壱 | 作成日時：2022年1月28日 17時
