苦すぎる恋

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爆風により道路の方に吹き飛ばされた灰原。Aは植木を飛び越えて灰原を抱きとめるも着地した所が道路だったせいでこちらを向かってくる車に轢かれそうになる。トラックもAが見えたのか慌ててブレーキを踏むが大型車は早々に止まらない。




轢かれる。そうAが思った時ドンと、誰かに押された。キキィっと地面とタイヤが擦れる音がする。目を瞑っていたAはゆっくり目を開けるとその光景に驚愕した。




何故なら小五郎が頭から血を流して倒れていたから……




小五郎は、すぐに救急車で運ばれた。救急車には蘭が同乗した。救急車の前では蘭とコナンが話ている。Aも抱き抱えていた灰原に目を向け話しかけた。



「志保、怪我は？」



「無いわ。傷一つね。貴方は？」



「少し擦りむいただけ。」




灰原を花壇におろして座らせたAはいつの間にか外に出ていた目暮達と共に爆死した男の状態を見る。





「ねぇ、鞄のポケットの中何か入ってるよ。」





コナンの指摘で鑑識官がポケットの中から取り出した一枚の紙切れは名刺だった。




その名刺には【捜査一課 強行犯三係 松田陣平】と書かれている。形状はとても綺麗なままでその場にいた誰もが驚いた。何故なら松田はあの3年前の爆発事故から昏睡状態に陥っているのだから。



松田陣平。彼は機動隊の爆発物処理班から異動してきた変わり種だった。しかし3年前の観覧車で起きた爆発により頭を打って意識不明となり入院。



今年捕まった爆弾魔が余分に爆弾を仕掛けていた。


それが当時Aが事情聴取で佐藤に伝えた事だった。詰まりAはペストマスクの人物については伏せていたのだ。





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