条件夫婦【松田陣平】

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海外に来て2日目、私はとある高級店に来ていた。ここの服値札が付いていないのだ。そんな事を気にする様子も無くベルモットは服を選んでいる。





最初こそベルモットのもう一つの顔が何かわからなかったがどうやら女優らしい。彼女の名前はクリス・ヴィンヤード。出会って当初に考えた仕事をしていて内心驚いた。






「ほら、これ着てみなさい。」



ベルモットに服を渡される。ほら早く、と言うように奥の試着室を目で指す。



これ、服着ねぇと帰れないな……。どちらかといえばあまり乗り気じゃ無いが、今日の夜もベルモットと一緒となると精神的にキツイ。できれば今日中にここを飛びたい。






私は渋々渡された服を持って試着室へ入った。服はモノトーンで揃えられていて、白のオフショルに黒のタイトスカートといったシンプルなものだった。しかしそこにポイントとして綺羅びやかなアクセが付け加えられている。





『ベルモット、これ最高。』



「当たり前よ、着て帰りなさいお月様。貴方の彼に魅せるのよ。」



『だから彼氏居ないって言ってんだろ。』
『てか、これいくらだよ。』



「あら、子供はそんなの気にしなくていいのよ。」



『子供じゃねーよ。まぁサンキューな。』





その夜私達はヘリコプターに乗って日本へと帰った。





ちなみに安室は1日ホテルで過ごしていたらしい。ジンは知らねぇ。








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