彼氏.旦那が…【実|況|者】

タンプレ【ky】 ページ31

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今日は一年で1番くらいに特別な日。





今日から何ヶ月かの同い年を楽しめる。





また何ヶ月かには私が年下として

扱われてしまうのだけれども。







『誕生日プレゼント早く開けろよ。』




少し火薬の匂いがするキヨくんの部屋で

さっきもらった袋の中身を見るよう急かされる。




「え、みていいの？」


『いま見てほしい。』


そう矢継ぎ早に答える彼。




中身は何だろう、ワクワクする。




綺麗にラッピングされた封を開けていけば、

少し小さめな箱が現れる。



「…なんだろう…。」





箱を開ければ、茶色いキーケースが出てきた。




「…おしゃれ。」




『…なんだよ。俺がもっとダサい
誕生日プレゼント渡すと思ってたのかよ。』



心外だわーなんて言いながらも、

ケラケラと笑うキヨくん。




キーケースの中を見れば、

見覚えの無い鍵が一つもうついていた。




「ん？なにこれ？」







…そのうちわかるから。

そう言って、なにの鍵なのかは教えくれない。









『今日ありがとな、家まで送るわ。』


「こちらこそありがとう！」


そう言って、部屋を出る準備をする。





バタン、とキヨくんの家の扉を閉める。



キヨくんが部屋に鍵を忘れたことを
扉を閉めた後に気づいた。





『あ、キヨくんの鍵…取ってくるよ。』

部屋にもう一度入ろうとすれば、
ぐいっと腕を掴まれる。





『え、なに。』



「…キーケースの鍵。」







キーケースに付いてた鍵で、閉めれる



…かもよ？









…まさかね。



キーケースに付いた鍵を鍵穴にさせば





ぐるりと回る。




「…それも誕生日プレゼントだから。」




そう言って、


私の前を歩いて行ってしまうキヨくん。









不器用な愛情表現に嬉しさを感じた。






(キヨくんはキュンってさせるセンスがあるよ。)
(…おう。)


−−−−−−−

現実の私の話になりますが、
大切な人の誕生日プレゼントを
キーケースにしました。
合鍵は付いておりませんが笑

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