秘密31 ページ31
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「やっぱりやったなぁ。」
独り言を呟いた部屋は広く、
よく声が響く。
集合時間の何時間か前。
毎回早めに時間に入る。
いつものように動画編集をする。
そして、誰にも見られてはならない事をするから。
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《キヨさん、いや、キヨくんと付き合ってます。》
そう言ったサトさんの目は
何とも言えない炎私のことを信じていた。
何でそんなに人をすぐに信じるかなぁ？
そう、その日のうちに突き放しておきたかったが
そんなことをすることは、
あまりにもしょーもない。
「…さぁ、いつもの日課ー、」
私は自分が性格が悪いとわかっているつもりだ。
わかる奴にはわかるんだと思う。
ただ、サトさんは私が性格悪いこと
まだわかってないみたい。
「ほんま、あほ。」
フッ、と漫画のように鼻で笑い
いつものようにサトさんの動画を見る。
別にサトさんのことが嫌いなわけじゃない。
ただ、キヨさんと付き合っていることが
許せないだけの話。
いや、わからんなぁ？
もしかしたら嫌いやったり、
するかもしれへんけど。
.
「今日もくだらない動画あげてますね、っと。」
また、種を蒔く。
一つの種を蒔けば、誰かが水を撒く。
勝手にそれが広がって、酷く花が咲く。
別に拡がらせたいわけじゃない。
ただ、勝手にそうなってるだけ。
「性格悪いなぁ、ほんまに。」
サトさんへの動画の酷評を
毎回のように書きている張本人こそ、私だ。
誰も気づいていない、誰も知らない。
まさか同業者がこんなことするやなんて
誰も思わへんやろ。
「あらぁ、もう一本上がってるやん。」
まぁ、大層楽しみを増やしてくれる事。
「もっと動画早く進めて下さい、って
これそんな強い言葉やないなぁ。」
.
『…何、やってるんです、か、』
扉が開いたことに気づかなかった。
声で本当はわかる、人。
だってさっきまで聞いてた声の主やもんなぁ？
「案外早くバレてしもたなぁ。」
『…何で、こんな、こと、』
後ろを笑って振り向いた。
顔を青くしたサトさんの姿。
「…何で？」
『…私じゃなくったって
良かったじゃないですか！』
「あんたやからやってるんやで？」
距離を詰めれば、
私から少し距離を置いたサトさん。
あぁ、高揚感が、たまらない。
.
『…何で、』
「聞きたい？」
ニヤッと笑ってそう言った。
サトさんは私を睨んだ。
.
そう、私も話したい。
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桜田(プロフ) - amincoさん» コメありがとうございます！まだまだ話は長くなりそうですので、お付き合いお願い致します！また他の作品もお気に召すようなもの御座いましたら閲覧お願い致します^o^！ (2018年3月28日 21時) (
レス) id: 20ab6aeafe (このIDを非表示/違反報告)
aminco(プロフ) - わあああ続きすごい気になります!!!!面白い話にすごい引き込まれました！続き楽しみにしてます´`* (2018年3月28日 4時) (レス) id: e5fb097b78 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ_ky@crew(プロフ) - 桜田さん» なんか、すみません;;ありがとうございます!!! (2016年11月11日 22時) (レス) id: b17a4dcc16 (このIDを非表示/違反報告)
桜田(プロフ) - 碧宮さん» コメありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります！ (2016年11月11日 17時) (レス) id: 20ab6aeafe (このIDを非表示/違反報告)
碧宮(プロフ) - 短編集から好きになって作品を見させてもらってます！このお話も続きがすごく楽しみです、応援してます！ (2016年11月11日 17時) (レス) id: c8ceba56bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜田さっちん。 | 作成日時：2016年11月10日 22時
