秘密29 ページ29
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「…言って良いことだったのかな。」
ぼーっとした時間、フーッと息を吐いた。
帰って来て、ふと我に返った。
あの時は気持ちが高揚していたのかもしれない。
《…キヨさん、いや、
キヨくんと付き合ってます。》
何の疑いもなく、実況者、女性、
そんな共通点だけで会って間もない人に
今後の生活に関わるかもしれないことを言った。
応援する、そう言って笑った刻さんは
本当にそう思っていたのだろうか。
今になって疑問符が浮かぶ。
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『ん？何が？』
いつの間にか私の顔を覗いていたキヨくん。
「え、あ、いや、何にも、」
『いや、なんか隠してるっしょ。』
無意識に逸らした目線。
グッと両頬を持たれ、キヨくんと目が合う。
「う、あぅ、なんも、にゃ、」
頬に当たる指が邪魔でうまく話ができない。
『何言ってんの。』
ケラケラと笑って離れた手。
刻さんに付き合ってること言っちゃったよ、
なんて、そんなこと話をするべきなのかな。
『…本当に何も隠してない？』
私の手を掴んで、ぎゅっと繋がった指同士。
少し心拍数が多くなっているのは
キヨくんに隠し事をしているから？
それとも、手に触れられているから？
.
「…何もないよ、信じて？」
信じて、なんて馬鹿。
キヨくんと付き合っていることに
後ろめたい気持ちなんて一つもない。
でも、問題は起こらない気がする。
刻さんのこと信じているつもりだから
キヨくんと付き合っていることを
刻さんに言ったことが問題にならないことを
信じたいの。
『…そう、なら俺はその言葉を信じるわ。』
繋いでいた手を引かれ、くっついた体。
心臓の音が、何処と無く聞こえる気がする。
「…ど、どうしたの？」
少し高い場所にあったキヨくんの髪を撫でた。
.
『何も。こうしたかっただけ。』
腰に回った細い腕はいつになく力が強く感じた。
−−−−−−−
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桜田(プロフ) - amincoさん» コメありがとうございます！まだまだ話は長くなりそうですので、お付き合いお願い致します！また他の作品もお気に召すようなもの御座いましたら閲覧お願い致します^o^！ (2018年3月28日 21時) (
レス) id: 20ab6aeafe (このIDを非表示/違反報告)
aminco(プロフ) - わあああ続きすごい気になります!!!!面白い話にすごい引き込まれました！続き楽しみにしてます´`* (2018年3月28日 4時) (レス) id: e5fb097b78 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ_ky@crew(プロフ) - 桜田さん» なんか、すみません;;ありがとうございます!!! (2016年11月11日 22時) (レス) id: b17a4dcc16 (このIDを非表示/違反報告)
桜田(プロフ) - 碧宮さん» コメありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります！ (2016年11月11日 17時) (レス) id: 20ab6aeafe (このIDを非表示/違反報告)
碧宮(プロフ) - 短編集から好きになって作品を見させてもらってます！このお話も続きがすごく楽しみです、応援してます！ (2016年11月11日 17時) (レス) id: c8ceba56bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜田さっちん。 | 作成日時：2016年11月10日 22時
