満タン32 ページ32
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実習指導者にいきなり声をかけられ、
後ろを振り向く。
『今日までよく頑張ったね。』
「いえいえ、こちらこそ
ありがとうございました。」
今日で最終日、早くきて欲しかった
実習最終日も、今では少し寂しい。
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最後の日、赤い口紅の女性利用者に
話をしに行った。
『あら、お姉さんじゃない。』
私の言葉は覚えていてくれたようだった。
カレンダーをみて、こちらに視線を戻した。
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『今日で最後かしら。』
「はい、お世話になりました。」
頭を撫でられたあの手を私に差し出すから
その手に手を重ねた。
手をぎゅっと握ったまま、
少し引っ張られる。
「ん？なんですか？」
口元に耳を持っていく。
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『お姉さんとお話しできて、楽しかったわ。
幸せな時間をありがとう。』
そう言ってほっぺにキスをしてくれた。
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「よーし、今日からまた頑張りますか！」
大きく背伸びをして、大声を張り上げれば
おかえりー、と店長の声が聞こえてきた。
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久しぶりのバイトは新鮮で、
どこか楽しく感じた。
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キヨさんが、こればいいのに。
そんな風にも思ったりした。
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実習前にみた、
あの車がやってきた。
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…まさか、ね？
「いらっしゃいませー！！」
キヨさんは乗っていないだろう。
お馴染みの顔が見える。
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キヨさんは私の声に気づいていないようだった。
てか、寝てるし。
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『キヨ！キヨ！』
フジさんの声に嫌な顔をしながらも起きる。
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『Aちゃんが居るよ、隣りに。』
『あー？Aがいるわけ、』
前髪を治しながらこちらを向いたキヨさんは
目を見開いた。
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「お、ひさしぶりです。」
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キヨさんに何から伝えればいいのかな。
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桜田(プロフ) - しもゆーさん» 返信がとても遅れてしまい申し訳ありません！ありがとうございます！ (2016年11月16日 20時) (
レス) id: 20ab6aeafe (このIDを非表示/違反報告)
しもゆー(プロフ) - コメント失礼します!!設定すごく素敵です...!! (2016年11月13日 8時) (レス) id: 6d72c3af41 (このIDを非表示/違反報告)
桜田(プロフ) - レオンさん» コメありがとうございます！もうクライマックスですが、お楽しみ下さい！ (2016年11月9日 20時) (レス) id: 20ab6aeafe (このIDを非表示/違反報告)
レオン - すっごい面白いです！！更新頑張ってください!!応援してます(\〃°∀°)/ (2016年11月9日 18時) (レス) id: b9b4467c1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜田さっちん。 | 作成日時：2016年9月29日 8時
