winter125 あたたかい ページ28
★オビside
ミラ「到着だ。この先に殿下がいる」
長い廊下を歩き続け、3ｍ以上はある赤い扉の前に辿り着いた。
ものすごい迫力だ。
ミラ「扉を開けよ！」
その一声で、扉はギギィ…と音を立てながらゆっくりと開かれた。
すると、これまた豪華な大広間が姿を現す。
その奥に、玉座に座る威厳たっぷりのお方がいた。
この国の、王だ。
ミラ「お客人を連れてきた」
キース「A！！！！」
突然、玉座から立ち上がり、
赤いマントを翻しながらこちらへと走ってきた。
『父上…』
ものすごいスピードでA嬢のもとに到着すると、
彼女を強く強く抱きしめた。
涙を流しながら自らの思いをぶちまける。
キース「無事か！！？お前が攫われたと聞いたときは、この身が裂けそうだったよ……うう…」
『ご心配をおかけしました。
無傷だったわけではないのですが、この通り元気です』
キース「怖い思いもいっぱいしただろう……すまなかった！何もしてやれなくて…」
『だから…大丈夫ですってば。
とりあえず泣くのをやめてください』
先ほどから滝のように涙を流している王をなだめるA嬢。
その光景を眺めていると、隣にいたミラ王妃が耳打ちしてきた。
ミラ「一国の王とは思えないだろう？極度の親ばかなんだ。
それなのに出迎えに行こうと誘ったら王の威厳がどうとか言って断ったんだ。
本当は誰よりも先に抱き着きたいくせに」
「人間らしい王様ですね」
ミラ「フッ…面白いことを言う。
さすが私の娘が見初めた男だ」
オビ「え…」
彼女は俺の反応を見て楽しげに微笑んだ。
悪趣味だ。
ミラ「涙を拭け！みっともない。
お客人の目の前で品位を下げるようなことをするな」
自らの指で王の涙を拭う王妃。
口調は荒いが、その瞳は優しく、口元には笑みが広がっている。
キース「うう……」
『もう！しっかりしてください父上』
ギル「誰か！父上の着替えと布を持ってきてくれ！」
白雪「フフフ…なんだか大変なことになっているね…」
オビ「……これがA嬢の家族か」
すべてが温かい
．
winter126 東屋の下で→←winter124 始まりの地へ
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ルルコ - 大・号・泣！！ ほんとにタイトル通り涙の雨です！それも大雨！最後の宝探し(手紙とお花)なんて神ですね！別の意味でさらに感動しました (2021年12月15日 1時) (
レス) @page50 id: 71a021f1b6 (このIDを非表示/違反報告)
purupru(プロフ) - はまってしまい、一気に読みました。涙雨3に入ってからは涙がでて止まりませんでした。更新再開を楽しみにしてます^ ^ (2018年11月6日 20時) (レス) id: bc972e56cf (このIDを非表示/違反報告)
れ - 一気に読んでしまいました。涙がとまりません。また、物語がスタートするの待ってます。 (2018年10月13日 17時) (レス) id: 3522cc0a39 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 更新再開してくれて嬉しいです！完結まで楽しみにしてます！ (2018年6月3日 7時) (レス) id: 4709ebaabe (このIDを非表示/違反報告)
マリモ - クラリネスで涙花病の薬つくってほしい (2018年5月15日 14時) (レス) id: 1e69e1c4b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミミネコ | 作成日時：2016年12月9日 20時
