winter124 始まりの地へ ページ27
★オビside
何日かかけて、A嬢の故郷へと到着した。
活気があり、どこか優しい雰囲気に包まれた、素敵な国。
ミラ「ようこそイルメリアへ。待っていたぞ」
城門に、A嬢によく似た女神のように美しい女性が佇んでいた。
長身で、少し赤みがかった長い髪、翠色の大きな瞳。
異常なまでの美しさだった。
『母上……わざわざお出迎…え……』
王妃は、馬車から降りたA嬢に駆け寄り、
これでもかと強く抱きしめた。
強く、強く、愛おしそうに。
ミラ「もう、会いに来てはくれないと思っていた…」
『私は、そこまで親不孝者ではないですよ』
A嬢は、抱きしめられながら空を見上げるふりをして、
必死に涙を抑えていた。
王妃の前で泣いたら、彼女が心を痛めることを知っているから。
ミラ「ギル…お前も、大儀であった。
よくぞAを助け出したな」
ギル「私だけの力ではないですよ母上」
彼女は腕を解き、俺たちを視界に映した。
ミラ「紹介が遅れたな。我が名はミラ・イルメリア。
私の娘が迷惑をかけて本当にすまなかった。
そして、無事に連れ戻してくれてありがとう。
心より感謝申し上げる」
深々と頭を下げる王妃に、愕然とした。
主がそれを必死に止める。
ゼン「おやめくださいミラ王妃。
あなたが頭を下げる理由などどこにもありません。
仲間を助けるのは当然のことです」
その言葉にゆっくりと頭を上げると、彼女はその顔に笑みをみせた。
ミラ「ああ、ありがとう。その瞳……お前はゼンだな。
その隣は……イザナとラジか。時の流れを感じてしまうよ。
ラジは相変わらずだがな」
その眼差しは、子を愛しむ母親のようだった。
ラジ「な……そ、それはどういう意味ですかミラ王妃」
ミラ「フッ…積もる話もあるが、そろそろ中へ行こうか。
殿下がお待ちだ」
ウィスタル城も絢爛豪華な造りだが、イルメリア城はそれ以上だった。
長い廊下の壁には、俺でもわかるような有名な絵画が飾られ、
ふかふかのカーペットが敷いてある。
広い庭には溢れんばかりの花々。
高い天井には宝石が散りばめられたシャンデリア。
けれど、壁や床に金はあまり使われておらず、石造りだった。
それがすごく素敵だと思った。
．
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- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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ルルコ - 大・号・泣！！ ほんとにタイトル通り涙の雨です！それも大雨！最後の宝探し(手紙とお花)なんて神ですね！別の意味でさらに感動しました (2021年12月15日 1時) (
レス) @page50 id: 71a021f1b6 (このIDを非表示/違反報告)
purupru(プロフ) - はまってしまい、一気に読みました。涙雨3に入ってからは涙がでて止まりませんでした。更新再開を楽しみにしてます^ ^ (2018年11月6日 20時) (レス) id: bc972e56cf (このIDを非表示/違反報告)
れ - 一気に読んでしまいました。涙がとまりません。また、物語がスタートするの待ってます。 (2018年10月13日 17時) (レス) id: 3522cc0a39 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 更新再開してくれて嬉しいです！完結まで楽しみにしてます！ (2018年6月3日 7時) (レス) id: 4709ebaabe (このIDを非表示/違反報告)
マリモ - クラリネスで涙花病の薬つくってほしい (2018年5月15日 14時) (レス) id: 1e69e1c4b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミミネコ | 作成日時：2016年12月9日 20時
