autumn113 青い花びら ページ16
★オビside
時が止まった。息をのんだ。
今自分が見ている光景は現実なのだろうか。
A嬢に会えたことが嬉しすぎて、おかしな幻覚を見ているのだろうか。
ゼン「おいA！
上にいろと言った、だろ…う……が…」
白雪「A！ケガ、は……」
ミツ：木々「……！！」
ギル「………」
ぞろぞろと足音がやってきた。
だけど、俺の目はA嬢にくぎ付けだ。
ほかのものに目をくれている余裕などない。
オビ「……A嬢、それ…」
彼女は泣いていた。
しかし、とめどなく流れているのは涙ではなく＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
．
．
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿青い花びらだった
青い花びらが、大きな瞳からひらひらと地面へ舞い落ちていく。
その光景は異常だった。
だけど、不思議と恐怖はなかった。
＿＿＿＿＿＿＿A嬢の顔が、酷く怯えていたから。
俺は、何も言わずにその小さな体を抱きしめた。
すると、華奢な肩がびくっと跳ねる。
俺は抱きしめる力を強くして、柔らかい髪を優しく撫でた。
大丈夫、大丈夫って心の中で繰り返しながら。
『…私のこと、怖く……ないの？』
オビ「どうして？怖いわけないよ。A嬢はA嬢だろ。
どんな秘密を持っていても、俺はあんたのことが大好きさ」
『…オビ＿＿＿＿』
パンパンッ！
突然鳴り響いた音によって、彼女の言葉はかき消された。
俺は抱きしめていた手をほどき、赤みがかった茶髪を見据える。
ギル「はい！空気を壊すようだがそこまでだ。
ラジの船がもうすぐ到着するらしい。
皆それに乗り込んでくれ。
そこで、Aのことについて、俺がすべてを包み隠さず話す」
『兄上！自分のことくらい自分の口で話せます！私が皆に＿＿＿＿＿＿＿』
ギル「ダメだ！お前の気持ちもわかるが、傷の手当てが先だ。
極度の緊張状態の連続で心もボロボロだろう？
頼むから休んでくれ……お前が心配なんだ」
悲しげに顔を歪める兄貴。
たった1人の妹を失いそうになったんだ。
彼の心のうちは測りかねない。
『……無茶を言ってごめんなさい。兄上の指示に従います。
だから、そんな顔はしないでください』
そっと彼に歩み寄り、頬を両手で包むA嬢。
ギルの兄貴は、涙をこらえながら力強く妹を抱きしめた。
ギル「…お前が無事で、よかった」
．
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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ルルコ - 大・号・泣！！ ほんとにタイトル通り涙の雨です！それも大雨！最後の宝探し(手紙とお花)なんて神ですね！別の意味でさらに感動しました (2021年12月15日 1時) (
レス) @page50 id: 71a021f1b6 (このIDを非表示/違反報告)
purupru(プロフ) - はまってしまい、一気に読みました。涙雨3に入ってからは涙がでて止まりませんでした。更新再開を楽しみにしてます^ ^ (2018年11月6日 20時) (レス) id: bc972e56cf (このIDを非表示/違反報告)
れ - 一気に読んでしまいました。涙がとまりません。また、物語がスタートするの待ってます。 (2018年10月13日 17時) (レス) id: 3522cc0a39 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 更新再開してくれて嬉しいです！完結まで楽しみにしてます！ (2018年6月3日 7時) (レス) id: 4709ebaabe (このIDを非表示/違反報告)
マリモ - クラリネスで涙花病の薬つくってほしい (2018年5月15日 14時) (レス) id: 1e69e1c4b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミミネコ | 作成日時：2016年12月9日 20時
