autumn112 秘密を ページ15
☆Aside
オビのぬくもりに包まれて、強く抱きしめられて、
私は心の枷が外れそうになるのを保つのがやっとだった。
どうしよう。このままだと、泣いてしまう。
今まで我慢してきたことすべてが、溢れ出してしまう。
どうしよう。ドウシヨウ。どうしよう。
恐怖と、嬉しさと、切なさで、おかしくなる。
オビ「A嬢、もう、我慢しなくていいんだよ。
俺がいるから、大丈夫。ずっと傍にいるから……」
『………っ』
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ガチャ
心の枷が、外れる音がした。
もう、我慢できない。限界を通り越してしまった。
オビが、優しく頭を撫でながらそんなことを言うからだ。
＿＿＿＿＿＿＿＿私は、我慢することをやめた
『…本当は……すごくすごく怖かった。
痛かった…っ……
でも、白雪を不安にさせたくなくて……
私が、白雪を守らなきゃって…っ………』
怖かった。怖かった怖かった。
大きな男たちに囲まれて
恐ろしい瞳に睨まれて
鎌で肩と頬を傷つけられて……
『……ずっとオビに会いたかった。恋しかった…
ずっと、こうやってあなたに強く抱きしめてもらいたかった。
あなたのことが好きだって、あなたに伝えたかった』
オビ「…え」
瞳から落ちる冷たい感触。
それを肌で感じながら、心の中の私が、
もうどうにでもなれ！と大声で叫んでいた。
もう、引き返すことはできない。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿覚悟を、決めた。
『オビ、私を見て』
オビ「？」
黒い背中に回していた腕をゆっくりと解き、彼から離れた。
そして、心臓がこれまでにないくらい鳴り響いているのを感じながら……
＿＿＿顔を上げた
その瞬間、金色の瞳がめいっぱい見開かれる。
オビ「………！！！！！！！！！！！」
『……これが、私の秘密だよ』
頭の中はぐちゃぐちゃで、今自分が何をしているのか、うまく理解できなかった。
．
autumn113 青い花びら→←autumn111 ボロボロの王女様
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ルルコ - 大・号・泣！！ ほんとにタイトル通り涙の雨です！それも大雨！最後の宝探し(手紙とお花)なんて神ですね！別の意味でさらに感動しました (2021年12月15日 1時) (
レス) @page50 id: 71a021f1b6 (このIDを非表示/違反報告)
purupru(プロフ) - はまってしまい、一気に読みました。涙雨3に入ってからは涙がでて止まりませんでした。更新再開を楽しみにしてます^ ^ (2018年11月6日 20時) (レス) id: bc972e56cf (このIDを非表示/違反報告)
れ - 一気に読んでしまいました。涙がとまりません。また、物語がスタートするの待ってます。 (2018年10月13日 17時) (レス) id: 3522cc0a39 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 更新再開してくれて嬉しいです！完結まで楽しみにしてます！ (2018年6月3日 7時) (レス) id: 4709ebaabe (このIDを非表示/違反報告)
マリモ - クラリネスで涙花病の薬つくってほしい (2018年5月15日 14時) (レス) id: 1e69e1c4b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミミネコ | 作成日時：2016年12月9日 20時
