autumn105 不甲斐ない ページ8
☆Aside
木々「A、白雪、助けに来たよ」
木々だった。
長い髪をおろし、ストールを首に巻き付けている。
こんな貧相な格好をしていても、やはり彼女は美しい。
木々「うまく会えて良かった。
私がここに連れてこられたのは仕向けたことだから安心して」
『木々……』
木々「ゼンもオビも、皆来ているよ」
その勇ましい言葉と、私たちを安心させるような表情が心にすっと響いた。
そこでやっと、自分がいかに気を張りつめ、体に力を入れていたのかがわかった。
白雪「タンバルン…に……？」
目に涙を浮かべながら、問う。
木々「そう＿＿＿＿＿＿＿＿＿帰れるよ」
白雪「……！！………はいっ！！」
白雪の、涙を流すまいとする姿を見て、心がえぐれるように苦しくなった。
こんなに不安にさせてたんだ。
しかも、それを私に悟られないように白雪はうまく隠していたんだ。
＿＿＿＿＿＿自分の無力さを思い知る。
木々「A？」
『木々、私たちはこれからどうすればいい？海の上で、奴らとどうやって戦うの？』
木々「まずは…この船の連中に、味方のところまで運んでもらわないとね」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿その頃、港町では
男「王子？王子って、ラジ王子が！？今！？」
男「来てるんだとよ。役人が話を聞けってさ」
役人「＿＿＿以上の協力をしてくれる者はここへ。海の鉤爪を追う」
大勢の民衆の前で、役人が協力を求めていた。
イルメリアの王女と、赤髪の少女が連れ去られた。
これより救出へ向かうため、力を貸してはくれないか、と。
民衆の意見は二分した。
女「A王女が！？」
男「助けに行くしかねぇだろ」
男「だけど、俺たちにも仕事がある」
女「ラジ王子はどこにいるんだい？」
男「あの男に海賊の相手は無理だろう」
それを聞いたラジは、意を決して歩みを進めた。
堂々たる態度で、民衆の前に出る。
ざわざわする場に、彼の力強い声が響いた。
ラジ「＿＿＿皆、頼む。
どうあっても逃がすわけにはいかんのだ。力を貸してほしい」
彼の想いは＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
民衆の心に届いた。
.
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ルルコ - 大・号・泣！！ ほんとにタイトル通り涙の雨です！それも大雨！最後の宝探し(手紙とお花)なんて神ですね！別の意味でさらに感動しました (2021年12月15日 1時) (
レス) @page50 id: 71a021f1b6 (このIDを非表示/違反報告)
purupru(プロフ) - はまってしまい、一気に読みました。涙雨3に入ってからは涙がでて止まりませんでした。更新再開を楽しみにしてます^ ^ (2018年11月6日 20時) (レス) id: bc972e56cf (このIDを非表示/違反報告)
れ - 一気に読んでしまいました。涙がとまりません。また、物語がスタートするの待ってます。 (2018年10月13日 17時) (レス) id: 3522cc0a39 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 更新再開してくれて嬉しいです！完結まで楽しみにしてます！ (2018年6月3日 7時) (レス) id: 4709ebaabe (このIDを非表示/違反報告)
マリモ - クラリネスで涙花病の薬つくってほしい (2018年5月15日 14時) (レス) id: 1e69e1c4b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミミネコ | 作成日時：2016年12月9日 20時
