summer47 月明かりの庭 ページ48
★オビside
『着いた！ありがとうオビ。重かったでしょう？』
オビ「全然。猫の方が重いくらいだ」
『ふふっ…』
オビ「それで、どうしてここに？」
A嬢に案内されてやってきたのは、花が咲き乱れる庭だ。
明かりは、夜空に瞬く星と月の光だけ。
聴こえるのは、草が爽やかにさざめく音だけ。
『なんでも言うこと、聞いてくれるんでしょう？』
オビ「？……ああ！もちろん。
A嬢は何をお望みなんだい？」
俺の返答に嬉しそうに微笑むと、思ってもみないお願いをしてきた。
『……ここで、私とダンスをしましょう？』
オビ「えっ！？ダンス？そんなことでいいのかい？」
『“そんなこと”じゃないよ。
高価なものを貰ったりするより、
私にとって何百倍も価値のあることなの』
オビ「はははっ…！嬉しいこと言ってくれるね。
それじゃあ、お手をどうぞA嬢」
こうして、A嬢と俺はダンスを踊った。
俺たち以外の人間も、優雅なヴァイオリンの音もない、2人だけの空間。
こんなに幸せでいいのだろうか……
オビ「さすが王女様。ダンスが上手いね」
『ありがとう。小さいころ、アマンダという教育係にしごかれたからね』
オビ「あれ？でも、ダンスは苦手だって言ってなかったかい？子爵たちに」
『あれは社交辞令みたいなもの。
本当はすごく得意で大好きなの。
だからね、今こうしてオビと踊れてとっても嬉しい』
穏やかで優しい時間……
ずっとこの時が続けばいい。
……続いていくと思っていたんだ。
この時の俺はまだ知らない。
A嬢が、ある秘密を抱えていることを……
A嬢が、どんな思いで今を過ごしているのかを……
でも、たとえそれを知っていたとしても
俺にできることは、何もなかったのかもしれない。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿To be continued
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朝葵(プロフ) - いちごチョコさん» わぁぁああ！(´▽｀*)そんなに楽しみにしていただけて本当に本当に嬉しいです。いちごチョコさんのおかげでやる気湧いてきました！更新頑張りやす。 (2016年8月30日 19時) (
レス) id: 14edfa9aa5 (このIDを非表示/違反報告)
いちごチョコ - すっごく面白くてお気に入りです!!次のお話が楽しみで楽しみで…なので、これからも更新頑張ってください!!
応援してます!! (2016年8月30日 19時) (携帯から) (レス) id: b2da1acbeb (このIDを非表示/違反報告)
朝葵(プロフ) - ナッチャンさん» Thank youです！！励みになります<(_ _*)>これから学校始まるんで更新速度が遅くなると思われますが、頑張りやす！ (2016年8月27日 15時) (レス) id: 14edfa9aa5 (このIDを非表示/違反報告)
ナッチャン - めっちゃ書くの上手ですね！！すごく面白かったです！！これからも頑張ってください！ (2016年8月26日 23時) (レス) id: 6790929056 (このIDを非表示/違反報告)
朝葵(プロフ) - 彩羽さん» あ、ありがとうございまぁああす！！(´ω｀*)超嬉しいです！なるべく早く更新できるように頑張りやす！！ (2016年8月18日 18時) (レス) id: 14edfa9aa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝葵 | 作成日時：2016年8月9日 18時
