お義父さんのお呪い【青】

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莉犬くんが頬杖をつきながら欠伸を漏らす。クスクス笑いながら口元に手を置く莉犬くんちのお母さんが可愛すぎる。その天性の可愛さは親譲りだったんだね、納得。


「今日は23日だからーー、莉犬！この公式の名前と答え、いってくれるか？」

「、っはぇ？」


さっぱり分かんないみたいな顔してだんだんと焦り出す。冷や汗が頬を伝って、助けて！って顔で私を見てきた。もちろん莉犬くんのためならば、どんなお望みも。


展開公式で、答えは、aの3乗+3aの2乗b+3ab2乗+b3乗だよ。そう小声で伝えると、先程とは打って変わって自信満々な顔をした。


「展開公式です。あと、(a+b)3はaの3乗+3aの2乗b+3ab2乗+b3乗だと思います！」

「なんだ、できるじゃないか。よし座れ」


教えたのバレバレだと思ってたんだけど、さとみ先生けっこう気づかないパターンの男性なんだな。こういうの敏感で、目光らせながら莉犬！！！って炎の中で叫んでそうなのに。


「悪かったな、鈍感なオトコで。」

『あれ』

「声に出てんだよ、莉犬に関心してた時間返せよお前ら」


そうやって顔を赤くしてプンプン怒るさとみ先生の横には、ペチンとデコピンでもされたかのようなピンク色の痕。ちょっぴり涙目な莉犬くんが両手を合わせて顔を顰めた。


ごめんってことかな。


ふと、ころんさんを見るとバチコーン！なんてヘッタクソなウインクをして手をバタバタさせて興奮している。今日も安定のあたおかだ。


「皆みてるね、……」

『ちょっとうれしい』

「なんで？！」



なんだかんだ、楽しい授業参観でした。




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殿堂入りありがとうございます。まさか1日でお星様が莉犬くん色になるとは、、本当に感謝しかないです。

すとぷりすなー様は優しい方ばかりですね。


これからもがんばります！

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