お義父さんのお呪い【青】

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「A、もしかして彼氏できた？」
ニッコニコの笑顔を浮かべる環妃が私のほっぺに頬擦りしながら聞いてくる。チクチクささる髪の毛がうざったい。

「は？カレシ？」
「あれ？ちがった？」
「違うに決まってんでしょ！」
「えー？」

昨日ころんさんが酔っ払いながら私のレポートを読んでいたことを思い出してドキドキする。環妃にはまだ話してないのに！なんで！？

冬なのに暖房が熱くってあたふたする私を他所に、優雅にカプチーノを飲み続ける環妃。なんか負けた気分。


「……あ」
私たちのいるカフェの隅っこに、ころんさん発見。そのとなりに近所のおじさん、ジェルくんも発見！くふふ。なんでこんな所にいるんだろう。会えて嬉しい……、いっつも家に居るけども。

「なかなかのイケメン……あっちはAのタイプじゃないから青髪の方？背はちっちゃいかなぁ、くらい。くりくりおめめにツーンと尖がった唇、、かわいい系の大人ね、それも可愛いだけじゃなくてたまに色っぽいギャップ見せ……ありゃ、モテるわぁ、」
「ちょ、たまき！」
「あ、笑った！なにあのはにかむ感じ、やばっ！」
「たまきいぃぃ」

ギャアギャア騒いでたら、綺麗な後ろ姿が、くるんっ！っと振り返った。キラキラな瞳。

「A！」
うううう。

「環妃、なんでころんさんが好きな人だって分かったの？」
「ころんさん？へぇ、あの人ころんさんて言うんだ？まだ彼氏じゃなくて好きな人ね？」
「あ」
「A、自分からどんどん掘り下げてくれて助かるわあ」
「はあ……」
「Aね、だいすき！好き好き！って顔でころんさん見るから誰でも分かっちゃうよ、そんなんじゃ」

え。

「Aーー！」
わ！なんか来た！

「はじめまして、環妃ですー」
「どもどもー」
「いつもAがお世話になってますぅ」
「いえいえ〜」
「これどうぞ！カプチーノです」
「飲みかけじゃん！おじさん捕まっちゃう！」

なにしてるの、このふたり。

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