【 REBORN!】Famiglia Ⅲ【男主】 (ページ38)

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百三十の家族ページ38

〜スクアーロ視点〜

溜めていたボスの仕事を終わらせて俺は病院に向かった。
師匠の怪我も殆ど治り、あとは腕…いや、肩に巻いている包帯を取って様子を見るだけだ。

ス(片腕がないって…大変だよなぁ)

俺が出来る限りのことをしてやらねぇと、と意気込んでいると病院に着いた。
病院の前には見慣れない小型車が止まっていたが特に気にすることなく病院に入っていった。

そして師匠の病室が見えてきた時だった。
扉が開いて師匠と見た事の無い女性が出てきて、俺は咄嗟に曲がり角の影に隠れた。

ス(すげぇ綺麗な人…師匠とどういう関係なんだァ？;)

俺は気になり、2人の会話に集中した。

リ｢今日は会えて良かったわ｣

｢うん、僕も会えて良かったよ。
……また会いたいって言ったら困るかな？｣

ス｢！！｣

今の師匠の言葉である程度理解した。
師匠はあの女性のことを思っていて…そして、ボンゴレを抜けた理由…。

リ｢…言ったでしょ？
今は旦那も子供もいる。それに貴方、日本に住んでるし…私は貴方を殺せって言われて来たのよ？
簡単には会えないわよ｣

そう呆れたようにいう女性。

それよりも、今あの女は師匠を殺しに来たと言った。
俺は色々と考えるよりも体が早く動き、女の後に周り首に剣の刃を当てる。

リナ｢え、なに!?｣

｢スクアーロ!!?何してっ…！｣

ス｢師匠がこの女を好きなのは分かった。
けど、この女は師匠を殺しに来たんだろぉ？

だったら…｣

｢剣を今すぐに下ろせ、スクアーロ｣

師匠からくる、確かな殺気。
身体中に走る寒気にも似たこの感じは恐怖だ。

ス(…俺にそんな殺気を向ける程に、この女性が好きなのか…)

リ｢殺すつもりなんて無かったわよ。
それとA、そんな風に怒ったらこの子が可哀想よ？｣

首に刃を当てられているのに呑気にそう言うこの女性に、俺は驚き剣を少し下ろしてしまった。その隙を見て師匠は俺の左腕を掴み女性から離す。

ス｢いっ!!師匠…痛い！｣

｢お前が馬鹿な事するからでしょ。まったく…｣

彼女に謝れと言われ、俺は納得の出来ていないまま頭を下げた。
すると女性……リナさんと言うらしい。
リナさんは｢気にしていない｣と笑顔で答えた。あんな事をされたのに気にしていないなんて…心の広い人だ。

病室からディーノも出てきて、この状況の説明と師匠とリナさんのことを話した。