九十六の家族 ページ2
｢……自分自身を……守れない奴が、戦うな…か…｣
その言葉は…
今の僕を表しているようだ…
左腕を犠牲にして、全身傷だらけ……
(自分で言っておきながら、僕自身が守れていないなんて……)
ス｢!!……それ、師匠が初めて教えてくれたこと…｣
｢うん……それと同時に、スクを初めて名前で呼んだ……｣
ス｢……;｣
｢………怖かったでしょ…あの時の僕……
今さっきみたいに、本気で殺気を向けた…｣
ス｢……あ、あの日……初めて、怖いって感情を知ったんだ……
それまでは、どんなに強い奴がいても怖いとは思わなかったからなぁ…
師匠が初めてだ!!｣
スクアーロはあの日みたいに、笑ってそう言った。
｢……笑ってくれるんだね、君は…
殺気を向けられて…嫌じゃなかったの?｣
ス｢うーん…;
怖いとは思ったけどよォ…別に嫌じゃねぇぜ?
だって師匠は俺を殺したりしねぇだろぉ?｣
あぁ……こんなにも…
彼は僕を信用してくれている…
｢…ｸｽｯ……そうだね。
こんなにも素直で、可愛くて……大切な弟子を
殺したりなんて出来ないな…スペルビ｣
僕は右手をスクアーロの頬に添えて軽く撫でる…
すると彼は顔を赤くし、僕から距離をとった。
ス｢ばっ!!男に向かって…か、可愛いとかいってんじゃねぇ!!///
それと、な、名前では呼ぶなぁ…///｣
｢…名前で呼ばれるのは嫌かい?｣
ス｢ぁ…い、いや……じゃねぇけど;
スペルビっつーのは、名前だから呼ぶやつは呼ぶだろぉ?//
まぁ…滅多にいねぇけど…
師匠は、俺のことを�爛好��瓩辰童討屐�//
そーいう風に…呼ぶのって師匠だけなんだぁ…だから、特別……っていうか///
その……っ……////｣
スクアーロは太陽みたいに顔を赤くし、俯いた。
そしてドアの前まで移動すると…
ス｢師匠元気そうだから俺帰る/////｣
｢え｣
そう言って部屋を出ていってしまった。
｢…ﾌﾟｯ……ｸｸｸｯ……あはははっ……いっ…て!
傷口に響いたっ…;｣
僕はスクアーロの様子が面白くて笑ってしまう。
｢ほんと……僕はいい弟子を持ったよね…
ディーノ｣
ディ｢アイツ…昔と変わんねぇな、聞いてるこっちが恥ずかしい…///｣
｢寝た振りご苦労様｣
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作者名：撫子桜 | 作成日時：2017年9月12日 20時
