４５話 ページ47
体育倉庫は窓がなく、換気もできない。
酸欠にならないように、おとなしくしていよう。
そう思い、マットの上に横になる。
喉乾いたし、お腹すいたな…
そう思うも、水筒の中身は空になってしまっているし、食べ物もない。
おまけに寒くなってきた。
A「秀くん…」
転入してからそんなに時間もたってないのに色々なことがあった。
転入した日の学校案内のこと。
中間テストで同点をとったこと。
自分の作った曲をきいてくれたこと。
修学旅行で色々助けてくれたこと。
球技大会で応援したこと。
期末テストでまたもや同点をとったこと。
カフェに行ったこと。
勉強を教えてもらったり教えたこと。
思えば短期間で沢山の思い出ができた。
A「秀くん…好きだよ…」
お願い、早くここから出して…
そして、意識を手放した。
同じ頃、学秀は。
学「Aはどこにいるんだ…！？」
あのあとあの女子生徒の手を振り払い、Aの姿を探すも、見つからない。
だが、このままだとAが危険だというのは直感的にわかった。
下駄箱を見るとローファーが置いてあったから、まだ校内のどこかにいるはずだ。
廊下を走っていると、父親に出くわす。
學「おや、浅野くん。まだ帰っていなかったのかい？もう７時半だよ？」
学「父さん、A…小柳さんを見ませんでした？」
學「小柳さん？見ていないね。でも、心当たりはある。」
学「本当ですか！？」
學「つい２時間前、理事長室から出るときに廊下から声が聞こえたんだが、この体育館倉庫の鍵を返せば…って言ってたよ。」
学「ありがとうございます！」
教員室まで走る。
体育館倉庫の鍵を借り、体育館に急ぐ。
どうか、それまで無事でいて。
学秀が走っていく後ろ姿を眺める理事長。
學「ふふ、大人になったものだね。さて、私も向かうとするか」
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ぴょこたん(プロフ) - コメントありがとうございます！とても嬉しいです。頑張って書くので、これからも見てください♪ (2018年3月27日 16時) (
レス) id: 5b973799fb (このIDを非表示/違反報告)
あや - 凄く面白いので頑張ってください (2018年3月27日 12時) (レス) id: 6b6e45a35e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴょこたん | 作成日時：2018年3月26日 21時
