２４話 ページ26
いつも通り学校に行き、いつも通りに授業を受けるうちにダンのことは忘れてしまっていた。
しかしその日の放課後、この日も誰もいないが作曲同好会の活動をするために一人でピアノの前に座ると悲しみが襲ってきて、涙が止まらなくなってしまった。
A「ダン…」
泣いてしばらくした時。
学「このハンカチを使って」
いつの間にか浅野くんがいて、ハンカチを差し出してくれた。
A「あ、…ごめん、見苦しいところを見せて。ハンカチありがとう」
学「どういたしまして」
ハンカチを借りて涙をふく。
学「何かあったのか？」
A「え、あ、うん、そんなところかな…」
アハハと愛想笑いをすると浅野くんが顔をしかめた。
学「別に無理して笑わなくてもいい。何があったのかは僕にはわからないけれど、それはいつか乗り越えられるものなんじゃないか？」
その言葉に驚き、そして励ましてくれていることに嬉しい気持ちでいっぱいになった。
A「ありがとう、浅野くん。もう、大丈夫だから」
学「そうか。ところで、今日はピアノは弾かないのかい？」
A「ううん、これから弾くところだよ。もしかして、ききに来てくれたの？」
学「別にそんなんじゃないがたまたま生徒会の会議も早く終わって暇だったから見に来ただけだよ」
A「ふふ、じゃあ即興だけど期待に応えなきゃね」
最初は暗く、悲しい重い雰囲気でダンの死の悲しみを表現し、途中から今の気持ちを表現する。
A「…ふぅ、はい、以上！」
学「相変わらず指使いが綺麗だな。ずっときいていて飽きない」
A「ふふ、ありがとう。浅野くんに誉めてもらえて嬉しい！じゃあ、今日はもうこれで活動を終えようかな」
学「そうか。だったら途中まで一緒に帰らないか？」
A「うん、そうする！」
その日は浅野くんに家まで送ってもらって帰ることになった。
A(浅野くんのおかげでつらさがまぎれたな〜。悲しみはまだ残っているけど、それはすぐに乗り越えられそう)
A「今日はありがとう。また明日ね〜」
学「ああ」
私がマンションの玄関に入ったのを確認するとすぐに浅野くんは家の方向に歩いていった。
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ぴょこたん(プロフ) - コメントありがとうございます！とても嬉しいです。頑張って書くので、これからも見てください♪ (2018年3月27日 16時) (
レス) id: 5b973799fb (このIDを非表示/違反報告)
あや - 凄く面白いので頑張ってください (2018年3月27日 12時) (レス) id: 6b6e45a35e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴょこたん | 作成日時：2018年3月26日 21時
