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「失礼します」
医師「お、こんにちは、ここ座って」
「は、はい」
緊張のあまり声が震える
母ちゃん、どうなるんだろう...
医師「吉野くん、君まだ中二なんだな...」
「はい」
高野「僕は、吉野さんの担当医となる高野です。よろしくね。」
「よろしくお願いします。」
高野「検査に受けさそう決断することは凄く勇気がいることだ。それに、辛かっただろう、だけど、疑いの目を持って病院に来てくれた事感謝してる、ありがとう。」
「え、それって」
高野「お母さんは若年性アルツハイマー病、認知症患者だ」
「...やっぱり、か」
現実を叩きつけられた気分
これを一人で背負うのか、
高野「これからどんどん症状はひどくなる。日常生活にたくさんの支障が出てくる。料理、洗濯、掃除などは予想がつく範囲かもしれないが、お風呂、排泄、着脱も出来なくなるだろう。
...そして、吉野くんのことも。」
「え、」
血の気が引いていく
母ちゃんしか家族がいない俺
俺が小さい頃に離婚してる
母ちゃんも俺しか家族がいない
たった一人の家族を忘れるなんて...そんなんありかよ
高野「認知症患者の半数が家族のことを忘れてしまう。時々思い出したり、分かる時もあるが、咄嗟には思い出せず貴方は誰？と聞かれることが多い。だけどそんな時は息子だよとしっかり答えてあげて欲しい。でも、これが一番辛いと思う。」
「っ、そんな辛いこと俺には乗り越えらんねえよ、先生。俺どうしたらいい？母ちゃんしかいねえのに、俺には母ちゃんが必要なのに...」
制服の袖で目を擦る
こんな姿見せたくねえのに涙は止まってくれない
「...情けねえよ自分が」
高野「吉野くん、それは違うぞ」
顔を上げる
高野「早く病気が分かったんだ、君のおかげで。十三歳という年齢で、お母さんの病気に気付いたこと僕は尊敬するよ。医師として三十年間僕はやってきてるがこんなにしっかりとした子はいなかった。お母さんの変化に気付いたことは凄いんだよ。」
その言葉に更に涙が溢れ出した
「うっ、っ、母ちゃん...」
背中を優しく叩いてくれる
高野「いつでも来なさい、僕と一緒に頑張ろうよ」
「一緒に、？頼ってもいいの？」
高野「いいんだよ、甘えなさい」
初めて誰かに頼った瞬間だった
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
本当の症状ではございません。
そこのところご理解頂けると嬉しいです。
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ゆん - 面白いです！実は前に読んだことあったんですけど履歴整理してる時に間違えて消しちゃって今日探してたら見つかりました！！北ちゃん辞める決意したんだね…（ﾎﾛﾘ）これからも頑張ってください！応援しています！ (2020年4月28日 1時) (
レス) id: a8e0c095c4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぴ(プロフ) - ほくとすきぴさん» ありがとうございます！引き続き、よろしくお願い致します。 (2019年12月2日 21時) (レス) id: 042dafb529 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぴ(プロフ) - syさん» そう言っていただけるのが、本当に嬉しいです！活力になります。これからもよろしくお願い致します。 (2019年12月2日 21時) (レス) id: 042dafb529 (このIDを非表示/違反報告)
ほくとすきぴ - おもしろいです！ (2019年11月30日 19時) (レス) id: 9642d3d62d (このIDを非表示/違反報告)
sy(プロフ) - 面白いです！このお話好きです！(^ ^) (2019年11月29日 19時) (レス) id: 4d2b3f43a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆぴ | 作成日時：2019年7月14日 4時
