弱肉強食の世界で僕は捕食者である。 ① (ページ10)

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意気投合･･･　あれ？僕死ぬの？ページ10

『あ～、お腹減った』

「そだね」
息も整ったが２人共空を見上げて話し合う

喧嘩した中とは思えない

「初めてだよ、僕と互角のやつなんてさ」

『･･･嬉しいよ』

「Aは初めてじゃないの？」

『･･･まァそうだネ』
ムクッと起き上がってトミーの横にしゃがみ込む

『何か食べたいけど
　この世界の食材よく分からない
　教えて欲しいナ』
トミーはソレを聞いて笑顔を作り、立上がる

「ここら変は水中にいる奴らの方が美味いヨ」
水中と聞いてAは冷や汗を流す

ブーン！！

『ウワァ！！』
トミーに首根っこを掴まれて空に引っ張り上げられる

手を離されて浮遊感に見舞われる

『え？』

『キャァアアア！！』

「なんだ、女みたいな声も出るじゃん」
トミーの声が耳に響く

そして次の瞬間

ボッチャーン！！

『ゴボッ』
水の中に落ちた、途端に襲ってくる脱力感

「？」
Aを湖に落とすまで良かった

でも数分しても浮き上がってこない･･･

泳げないのかな？

なんて疑問が浮かんでくる

「まさかネ」
なんて笑顔で言ってるも、人影が見えない

ボッチャ！！

トミーロッドも重力に従い、湖に落ちる。

『ゴボゴボ』
肺に残っていた空気が出て行く

周りには沢山の気配

嫌な予感しかしない･･･

格の違いが分かるのか、誰も襲ってこない

ドンドン肺の中の空気がなくなっていく

『あ･･･やばいかもネ』
肺の中の空気が完全になくなった

薄れゆく意識の中で、ピンク色の糸

それに手

誰のモノだろう･･･

「ゴボ」
チッ、あいつマジで溺れてるよ

見つけてすぐに手で引っ張り水面に顔を出す

「ハァ」
空気を吸い込んでAを確認するも

『･･･』
グタッと僕の背中に体を預けてる

尻尾も動いてないし、耳も反応しない。

ハッ、まさか
僕とは互角なのに、こんな水に負けるノ？お前

バッとジャンプして地面に足を付ける。

「･･･」
地面にAをほっても無反応

「お前死ぬの？
　僕と戦っても生きてるのに？」
ニコッと口角を上げたまま喋りかける。

「死んだらゴミだから
　お前もゴミだったって事だよネ」
自分に言い聞かせるように口を開く

そしてAに背を向け羽を広げた･･･

しかし足が動かない

羽が閉じる

「でもさ、この勝負
　まだ勝敗ついてないじゃん
　僕がお前なんかに負けるはずないし･･･
　死なれちゃ困るんだよネ」
トミーロッドは地面に膝を付けAに顔を近づけた