弱肉強食の世界で僕は捕食者である。 ① (ページ7)

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水は苦手　あ！でも水は飲めるよ(ｷﾘｯページ7

『ンー！』
伸びをして息を吐く。

『魚とかも食べたいけど･･･
　水かァ』
目の前で少し水面を覗いた尾鰭

Aは肉も好物だが、魚や貝類も好物なのである。

しかし

チャプッ

『う(ゾワ)』
尻尾を水中に少し付けると、力が抜け

化け猫の、否猫の本能で水を拒否する体は言うことを聞いてくれない。

『入っても･･･』
溺れるのが落ちだなァ

なんて考え、木の枝で水面を叩く。

見聞色の覇気を使わなくても分かるのは、水中にある無数の気配。

しかしこれがAの落ち度だった。

師匠にはいついかなる時も、神経を研ぎ澄まし、見聞色の覇気を出していろ。

と言われていたのにAは油断しまくっていった。

ブーンッ！

『ッ！』
真後ろから行き成り聞こえた蟲独特の羽音と殺気。

Aは武装色の覇気を、蟲が襲うであろう場所に覆った。

ガッ！

「キィイ！！」
後ろを振り向くと一匹の異形な蟲

その歯は折れ、地面で這いずり回ってる。

『！？
　なんで行き成り襲ってくるんだい？
　驚いたじゃないか』
クワガタのような歯が反対方向に折れ曲がり、苦しんでいる。

『･･･』
Aの尾が上を向く。

ブゥン

という音と共に尻尾の先が黒く染まる所を見るに、武装色の覇気だろう。

ブスッ！

『大丈夫殺さないヨ』

「キィィ！！キィィ！！」
それは綺麗に、蟲の羽を貫いていた。

『ごめんね
　僕今お腹いっぱいなんだ
　････それとも
　喰われたい？』
背を向けたAを、まだ襲おうと起き上がった蟲

しかし『喰われたい？』、その言葉には物凄い殺気が含まれており

蟲は地面に落ちた。

そう余りの恐怖に恐れ、失神したのだ。

『･･･(ポリポリ)』
頬を掻いて、Aはその場を後にした。

「んだよ･･これ」
Aがその場を後にして数分後

ピクピク

と痙攣して地面に転がる蟲

ノッキング･･

いやこれは･･･

「チッ
　ゴミがァアア！」
その場に来た人物は蟲を蹴り、踏みつぶした。

「･･･」
ジョンがルクワガタ･･･

これを失神させるのは、中々の手練れ。

しかもノッキングをせずに･･･

何者だろう･･･

『♪』
Aは、沢山の木の実

更には一匹の猛獣の、尻尾を引っ張って歩いていた。

『そろそろ起きてるかな』
ニトロさんは♪

とか言って歩いているA
とその時

ブーン！

また独特の羽音が耳をかすった。