【w/r/w/r/d/!】誰が妹だこんちくしょう【毒素】

＊ ページ7

「じゃあ今回はAの勝ちってことで…。」


「はあ！？俺の勝ちだろ！！」


『いい加減折れたら？最初から照れてたくせに！』


わーわーと始まる討論。

これは昼休みが終わり、５時限目が始まるまで続いた。




「…はぁ。」


思わずため息をつく。


「A、大丈夫？顔色悪いよ？」


隣に偶然座っていた友達が心配してくれる。

大丈夫、と小声で答える。

どうやらあの人の祝辞も終わったよう。

右隣をみれば、グルッペンとトントンがさもつまらなそうに腕を組んで話を聞いている。

ったく…こっちはお前らの嫌な思い出をたくさん思い出してこんなになってるってのに…！

んまあ、思い出したのは私なんだけどね。



式が終わる。

周りで飲もう、だとか写真撮ろう、だとかワイワイガヤガヤと騒いでいる。


「ねえねえ、Aは彼氏とかできた？それともあの２人のうちどちらかが？」


そんなことをいきなり聞かれる。


『いやいや！！そんなわけないって〜！ありえない。』


そうやって聞くということは、お互いに彼氏がいないってこと、共感を求めたかったんだよねきっと！

つまり、この子は仲間…


「そお？でもAも早く彼氏つくったほうがいいよ、私みたいにねっ！」


そう言って出てくる美男子。

…この裏切りもんがァァァ！！！

こ、殺されたいようですね…。


「まあまあ落ち着けってA。」


「せやせや。どうせ一生できへんのやから、急いでつくる必要も無いって。」


『…お前らマジで滅べ。お前らが今まで何度私の甘い甘い恋を邪魔してきたことか。』


口笛で誤魔化す二人。

そして、そんな私たちにさらに蔑みの目を向ける皆んな。

もういいからやめてください。

軽蔑するのはやめてください！！





『ほら、ろくな記憶がない！！』


「どうでもいいから早く麦ジュース買ってこいよ。」


嫌だよ、というかビールって呼べよ。


「あっ買ってきてもええけど、ちゃんとバイクの免許持ってくんやで？お前…童顔でチビやから！」


トントンが堪えきれない笑いをこちらへ向ける。


『何笑ってんの？しばくよ？殺すよ？お前らがデカイだけだから。』

滅べ→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す