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お化け屋敷 ページ34

今日はあの自称兄達と遊園地に遊びにきています。

楽しい時間を過ごし、帰る…はずだった。


「おら、行くぞ。」


『絶対嫌!滅べ!!』


手を取り、私を引っ張るグルッペン。

そう、彼らは私を魔窟、《お化け屋敷》に連れて行こうとしているのであった…。

不幸なことに、お化け屋敷は全く混んでおらず、手を引かれるがままに中へと入ってしまう。


『もう本当に滅んで!?…ありえない。』


「お前、そんなこと言いながら俺の手首ガッチリ掴んどるやないか。」


『いや、連れてきたのは2人なんだからそこらへんの責任はとってもらわないと。』


「わけがわからん。」


それはこっちのセリフっすよ兄貴。

中は暗く、ところどころ緑や赤色に点滅している。

どうやら設定は病院のようで、たくさんのベッドが配置してある。

すると。


「グワァッガガッ!!」


『…!!』


化け物がベッドから姿をあらわす。


「なんだよ、悲鳴あげないのか?」


『グルッペン、悪いけど私はこういうの…声が出なくなるタイプだから…。』


「ほーん。」


悲鳴を求めるあたり病んでる。

中の仕掛けはとても巧妙で、人を驚かせるように上手く作ってある。

…それに加えて。


「わあっ!!」


『…っ、ちょ、驚かさないで!』


厄介な奴らがついてる。


『トントン助けて…グルッペンがいじめてくる。』


「ん?俺もいじめてええってことか?」


『助けろっつってんだろ話聞いてたか。』


必死になって語りかける。

そのときだった。

肩に冷たい感触。

後ろを振り返ると、髪を振り乱した女の人。

全員がそれを理解したとき、2人は一目散にかけて行こうとした。


『いや、逃がさないから…特にグルッペン!!』


「おわっ、離せ!!クソ…こうなったらトン氏も道連れに!」


「掴むなあァァァァ!!」


いつもの流れで争う。

お化けは私を掴み、私はグルッペンを掴み、グルッペンはトントンを掴んでいる。

泥々のおおきなかぶ状態だ。


「あの…。」


女の人が話しかけてくる。


『すいません、すいません…!!』


命乞いのつもりで謝る。

すると、その人は髪の毛を掻き分け、死んだ目でこちらを見た。


「早く出口へどうぞ。」


「あっ、はい。」


「すんませんでした。」


無事お化け屋敷を出る。

いや、たしかにお化けや、その類の仕掛けは怖かった。

…でも。


正直一番怖かったのは、あの女の人《自身》で間違いない。

傘→←*



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夜飴月/黄泉月(プロフ) - 有さん» 了解です。私も最近この小説が恋しくなってきた頃なので、今書いているtn小説が終わったら続きだします!! (2019年3月16日 12時) (レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
- よし。続編出しましょうそうしましょう。てか出してくれるのを期待します最高です。ら (2019年3月14日 20時) (レス) id: 3b3f8a8c71 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴月/黄泉月(プロフ) - 夜櫻さん» コメントありがとうございます。こちらこそ、リクエストいただいて本当に嬉しかったです!楽しみにしていただいていることを糧に次作も頑張ります! (2018年11月24日 0時) (レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
夜櫻 - 夜飴月/黄泉月さん» お疲れさまでした!最後にツンデレ書いて頂きすごく嬉しかったです♪『何を書くか』それは私がつっこめることではないのですが次作も楽しみにしてます! ありがとうございました! (2018年11月24日 0時) (レス) id: c67cff5c66 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴月/黄泉月(プロフ) - シロ(shiro)さん» コメントありがとうございます。残念な思いをさせてしまい、すみません…別作品も読んでくださっていて、本当に嬉しいです。応援ありがとうございます! (2018年11月22日 23時) (レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜飴月/黄泉月 | 作成日時:2018年10月23日 20時

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