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成人式 ページ2

1月の第2月曜日。

これは、一部の人たちには晴れ舞台。

そう、私たち20歳の人にとってのことだ。

今日は成人の日、成人式だ。

高校を卒業して早2年。

周りは着物とともに笑顔で包まれていた。

…私たち以外。


「ほう、Aも着物なのか。馬子にも衣装とはよく言ったものだぞ、似合っている。」


『誰が馬子だ。』


そしてなぜそんなに上から目線なんだ。

…身長的な問題は置いておいて。


『んまあ、褒めてくれたのは嬉しい。でもそんなに似合ってないよ、この着物も私には勿体無いかな。』


「ああ、本人は着物の価値に気づいてないのや。まさに豚に真珠。」


『おおっ?誰が豚だ豚はお前だろトントン。』


「おおん、やる気か!?」


ああやってやるよ!

と一歩踏み込むと、着物の裾を踏んでトントンの方に倒れこむ。

…あっ、恥ずかしいやつ。


「…なにしとんねん。」


『ん、ごめん。』


すぐに離れて互いに喧嘩は無かったことにする。

しかし、この状況を見ている人は何人もいるわけで。


「3人とも全く変わってないね〜!」


「それな!」


男女の友達がそう言ってくる。

懐かしいなあ。

この2人以外は。


「なになに、もしかしてまだ同居とかしちゃってるの?」


『ま、まあね。』


そう言った瞬間だった。

場の空気が凍りつく。

全員が私にひく。

「えっ?」とその声に全てが詰まっていた。


=====


うん、さっきのは幻覚だ。

と、ホールで祝辞を述べていただく。

こういうのは真面目に聞いた方がいいらしい。


「こんにちは。みなさん、おめでとうございます。さて、あなたたちは今までのことを鮮明に覚えていますか?まず、幼稚園の頃を思い出してください。」


幼稚園…?


---------

「2人とも大好きだよ!」


「俺もだよ!」


「俺もや!」


---------


ゾワァッ


嫌なことを思い出した、忘れよう。

少しの間が空いてから、また話し始める来賓の方。


「それでは、小学生の頃を思い出してみてください。」


小学生の頃か。

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夜飴月/黄泉月(プロフ) - 有さん» 了解です。私も最近この小説が恋しくなってきた頃なので、今書いているtn小説が終わったら続きだします!! (2019年3月16日 12時) (レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
- よし。続編出しましょうそうしましょう。てか出してくれるのを期待します最高です。ら (2019年3月14日 20時) (レス) id: 3b3f8a8c71 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴月/黄泉月(プロフ) - 夜櫻さん» コメントありがとうございます。こちらこそ、リクエストいただいて本当に嬉しかったです!楽しみにしていただいていることを糧に次作も頑張ります! (2018年11月24日 0時) (レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
夜櫻 - 夜飴月/黄泉月さん» お疲れさまでした!最後にツンデレ書いて頂きすごく嬉しかったです♪『何を書くか』それは私がつっこめることではないのですが次作も楽しみにしてます! ありがとうございました! (2018年11月24日 0時) (レス) id: c67cff5c66 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴月/黄泉月(プロフ) - シロ(shiro)さん» コメントありがとうございます。残念な思いをさせてしまい、すみません…別作品も読んでくださっていて、本当に嬉しいです。応援ありがとうございます! (2018年11月22日 23時) (レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜飴月/黄泉月 | 作成日時:2018年10月23日 20時

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