29秒前 ページ21
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その日の夜。
「はぁ!!?」
「っちょ、しょ、硝子!声大きい!!」
さすがに1人では抱え切れないから硝子の部屋をアポなしで訪れた。
嫌がる硝子を押し切り、無事上がり込むことに成功。
そして昨夜の出来事を全部話した。
「いや…は?え、アンタ正気…?」
大声の次は、心底『有り得ない』といったような表情で私を見る硝子。
「そこまでヤっといて?…いやいやいや、それは…それはさすがに夏油が気の毒だろ…」
「…だよね、」
「可哀想に…1人悲しく抜いたんだろうな…」
「……本当にごめんって思ってる」
傑の寂しそうな顔を思い出して項垂れる。
「……私、めちゃくちゃ面倒臭いよね」
「別に面倒ではないけど、何度も断られると心折れるし…もうしばらくは手出してこないんじゃない?」
「それはそれでいいんだけど……え、いいのかな…待ってわかんない…私どうしたらいいの…」
「いい加減覚悟決めろ。それが今のオマエにできる最善の解決策だ」
「………」
「…はぁ、」
深い溜息をついた硝子が頬杖をついて私を見据えた。
「怖いのもわかるし不安なのもわかるよ。でもな、いつまでもそうやって逃げてたらさすがの夏油も痺れ切らして他所の女と寝るかもよ」
「え」
思わず漏れた声に、背筋を伝う汗。
「夏油がオマエのこと乱暴に抱くと思うか?」
「…思わない」
「だろ?だったらちゃんと覚悟決めて、今度はアンタから誘うといいよ」
「!?」
「当たり前だろ。オマエ、何回逃げた?」
「……」
「夏油の気持ち考えたらそれくらいしてもらって当然だと思うけど」
「…でも、」
「はいはい、わかったから。今すぐにってわけじゃないし、アンタの準備ができてからの話だよ」
唸る私を面白がる硝子は「ああ、そうだ」と、何かを思いついたように呟いた。
「今度の休みに勝負下着でも買いに行くか?夏油は黒が好きらしいぞ」
「な、っ…!?ばっ、バカじゃないの!?」
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カケオレ(プロフ) - おめでとう夢主ちゃん。夏油と幸せになってくれ (7月22日 10時) (レス) @page50 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
加穂(プロフ) - 始めまして。こちらの作品読ませていただき夏油傑がもっと好きになりました!続きを読ませて頂きたいのですがパスワードを教えて頂いてもよろしいでしょうか? (7月15日 22時) (レス) @page50 id: 45a8770aec (このIDを非表示/違反報告)
モモ - こちらの作品読ませていただきました!すっごく面白かったです!パスワード作品も読んでみたいのですが、教えていただきたいです! (2023年4月30日 23時) (レス) id: fdeb613541 (このIDを非表示/違反報告)
snow(プロフ) - こちらの作品を読んで傑が更に好きになりました!ありがとうございます😭好きすぎて何度も読み返してしまいました😭過去の作品も読んでみたいのですが、パス教えていただけないでしょうか?🙇♀️💦 (2023年2月26日 17時) (レス) id: df988bb267 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 天才…ありがとうございました…!! (2022年11月12日 23時) (レス) @page50 id: 6ec9f3ee23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:七 | 作成日時:2021年5月3日 20時