喧嘩するほどなんとやら【呪術廻戦】

#３３ ページ33

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「高菜！ツナマヨめんたいこ！！」



多分、「ほら！言わんこっちゃない！」とかなんとかって言ってるんだろうな…



「…や、でも私が勝手に落ち込んでるだけだし」

「本人に言えばいいだろ」

「真希、それが出来てたら苦労しねえぞ…女心は秋の空…ってな、」

「獣に言われたくねえし、その言葉絶対使い方間違ってるからな。あとその物悲しい顔やめろ、腹立つ」





真希とパンダの言い合いが始まったのをいいことに隠れて溜息をついた…はずだったけど、私より悲しい顔をしてる憂太は見逃してくれなくて。





「Aさん」

「…んー？」

「僕たち、いつもAさんに助けられてます」

「…そうかな〜」

「そうです。だから僕たちもAさんを助けたいんです」

「嬉しいこと言ってくれるね」

「本気ですよ？」

「話聞いてくれただけで充分だよ、ありがとう」

「…」

「ちょっと気が楽になった。思ってることを言葉にして、外に出すって大事だね」






本心。

みんなに聞いてもらったおかげで楽になった。

悟に嫌な態度を取らずに済みそう、隠し通せそう。







「…いくら？」


駆け寄って来た棘の顔は憂太に負けないくらい悲しそうだし、言い合いをやめた真希とパンダも心配そうな表情だ。…こんな顔をさせて、私は教師失格だ。





「ごめんね。聞いてくれてありがとう」


「水臭ぇ。話くらいいつでも聞いてやるしオマエが頼むならあのバカ刺してやってもいいんだぞ」

「そうだそうだ」

「真希さんの言う通りだね」

「しゃけ！」




まるで青春学園ドラマのような展開に、感動と少しの面白さ。つい吹き出してしまう私を容赦なく殴る真希にまた笑ってしまう。




「ありがとう、もしまたなんかあったら真っ先にみんなを頼らせてもらおうかな」


「しゃけ！しゃけしゃけしゃけ！」


「あーそうだ、棘にはもうお願いしてたね」


「しゃけ！！」



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