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2年生の教室に上がると、外から1年生の声が聞こえた。入れ違いだったのか。
「1年は課外授業か?」
「らしいよ」
「見送りでもしてやるか」
「しゃけ」
棘とパンダが窓から顔を出して手を振っている。
真希と憂太と私も窓から外を覗くと、こっちを見上げて手を振り返してる1年生と、悟と見学の術師の後ろ姿…
「…あの人、」
「ん?どうかしたか?」
「…いや、」
「あ、あの人この前校庭にいた人ですね」
「校庭?」
「Aさんが見に行ってくれて…あ、結局関係者だったんですか?」
…なんで紀子さんがいるの?
「Aさん?」
「おーい、聞こえてるか?」
もう会わないと思うって言ってたじゃん、
「A、悟が浮気してるぞ〜」
「おかか!すじこ!!」
「痛い痛い痛い、冗談だって」
「おかか!!!」
パンダの冗談に棘が怒っている。…ああ、棘は悟と紀子さん、私が話してるところ見たもんね。
「ツナ!?」
「…大丈夫、」
紀子さんがいることも、紀子さんが悟にベタベタしているのも、それを振り払おうとしない悟も、もう見たくない。
「……はい、授業するよ!」
明るく振る舞って気にしてないフリ。
せめて生徒の前では笑っていたい。
「お、今日はAが授業してくれんのか?」
「特別だよー…って思ったけど教材忘れた」
「おい」
「だって最近授業してないし、外からそのまま教室来たから」
「じゃあ授業はなしだな、サボろうぜ」
「こら」
パンダとのやり取りを眉を顰めて見る棘と、訝しげな表情の真希と、心配そうな憂太。
「…え?なんか俺、モテて「ちげーよ」みんな見てるじゃん、俺のこと」
「テメェじゃねーよ」
「え、じゃあ…A?うそ〜…」
「嘘じゃねえからちょっと退いてろ」
パンダを片手で押し退け私の目の前まで来た真希。
「A」
「ん?」
「なんかあったんなら言え」
「え、なんにもな「嘘つくな」…」
「そうやってわかりやすく落ち込まれてる方が腹立つんだよ。ほら、さっさと吐け」
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天 - 2章楽しみすぎますっ!!!!!!!! (2021年3月27日 19時) (レス) id: 323c2d6c78 (このIDを非表示/違反報告)
小五口 - 毎日更新されるこの作品を糧に生きてました!!(大袈裟)2章も楽しみです!!!ああぁ、こんなクズ五条も私は大好きだああああ (2021年3月27日 18時) (レス) id: bc1e606e87 (このIDを非表示/違反報告)
星宮 - めちゃくちゃ楽しんで読んでました!100点満点中100点です! (2021年3月27日 14時) (レス) id: 043cbe2e87 (このIDを非表示/違反報告)
七(プロフ) - なおけろんさん» なおけろんさん!コメントありがとうございます!!好きですか!?フェチに刺さったようで嬉しいです(T_T)是非最後までお付き合いお願い致します(^-^) (2021年3月26日 14時) (レス) id: 58d20c225a (このIDを非表示/違反報告)
七(プロフ) - 葵瑠さん» 葵瑠さん!コメントありがとうございます!!なんと!?前作から私にお付き合いしてくださってるのですか!?嬉しすぎます(T_T)是非最後までお付き合いお願い致します(T_T) (2021年3月26日 14時) (レス) id: 58d20c225a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:七 | 作成日時:2021年3月17日 20時