喧嘩するほどなんとやら【呪術廻戦】

#２２ ページ22

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〖 Gojo side 〗




目が覚めると隣にAはいなかった。

その代わりに、というか代わりにはならないけどテーブルにはAが作ったであろうパンケーキが手紙と一緒に置いてあった。







"悟へ
おはよう。
朝ご飯、パンケーキ作ってあるからお腹すいてたら食べてください。あんまりシロップはかけすぎないようにね。じゃあ私は仕事に行ってきます。またあとでね。
A"







「早く結婚したい…」

手紙を抱き締め、1人呟く。


側にはナイフとフォークが綺麗に並べられていたけど、フォークだけ使ってパンケーキを口に放り込む。
すると、甘くて僕好みの味が口いっぱいに広がって更に幸せを感じる。



「早く籍入れたい五条の苗字をプレゼントしたいハリーウィンストンの指輪あげたいドレス姿見たい！！！」



願望とフォークが止まらず、気づけば2枚あったパンケーキは残り僅かになっていて思わず目を見開いた。



「…あーあ、もうないや」



少し落ち込む。
…けどまあ、そうゆっくりもしてられない。




「…スマホどこ置いたかな〜」




部屋中をうろうろしてようやく見つけたスマホはリビングのソファの上。画面をタップすると、伊地知からのライン、学長からの電話、その他諸々。

そして一番上には、この前指導を頼まれた新人術師からの着信。




「…この子もしつこいなぁ」




いっそのこと着拒しちゃう？しちゃおう！

設定がめ…

pipipi...
pipipi...



「……噂をすればなんとやらってね」




画面に表示されているのは僕が今、ちょうど着信拒否しようとしていた子の名前。






「知ーらない！」






めんどくさいし、相手してる暇もないし。そんな暇あるならAのこと考えてたいよね、なんて。



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