喧嘩するほどなんとやら【呪術廻戦】

#１５ ページ15

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「あぁ…もう疲れた、帰る…」

「学長に言っといてやる。気をつけて帰れよ」

「硝子〜！」

「冗談。それよりA、どっかに落としてきた記憶は見つけたか？」

「思い出してたら多分もう少し元気だよ」

「元気ないのはいいけど、十中八九夏油の世話になってるからさっさと連絡しとけ」





そう言って私に背を向け、備品整理を始めた硝子。





「それ今やらなきゃいけない？」

「ああ、大至急だ」

「へえ…」





明らかな嘘を咎めるほど元気じゃない私はポケットに突っ込んだままのスマホを今朝ぶりに取り出し、画面を確認した。





「…うわ、」

「どうした」

「見て」




スマホの画面を見せると、あからさまに嫌そうな顔をして「めんどくせー」と一言。




「夏油より先に五条だな」

「はぁ…」

「幸せが逃げるぞー」

「うるさーい」





重い指で着信履歴の一番上にある【五条悟】をタップし、スマホを耳にあてると3コールで通話に切り替わった。





「あ、さと『何してたの』え…あ、その…」

『ラインも返さない電話にも出ない』

「…ごめん」

『めちゃくちゃ心配した』

「ごめん…」

『で？昨日は何してたの』

「昨日は、その…傑が1ヶ月ぶりに帰ってきたから、飲みに行ってて…」

『お酒飲んだの？』

「…飲んだ、」

『家には帰れた？』

「それが憶えてなくて…でも、多分傑が連れて帰ってくれたんだと思う…ちゃんとベッドで寝てたし」

『…』

「…悟？」

『…無事で良かったよ。まあでも心配させるような飲み方はしないでね、』

「ごめん…」

『じゃあ僕は仕事に戻るから』

「うん、頑張ってね」

『また連絡する』




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