第六十四話 ページ16
.
………
……
「よし…」
涙も血も宇随さんに拭ってもらったし、
体力も少しは回復した。
禰豆子に飛ばされたおかげで、さっきまでいたはずの場所には少し遠いけど…走ればすぐだ。
地面を思い切り蹴って駆け出す。
「…っあああ痛い!痛い痛い痛い!!!」
走れば走るほど痛みが酷くなっていく。
もしかしてどっか折れてる?
内臓破裂してるんじゃない?
ていうか私生きてる?
心臓動いてる?大丈夫?
「帰ったら絶対義勇さんに手当てしてもらうんだからぁぁっ!!!!!」
──────
───
.
.
.
「お前いいなぁあ」
「その顔いいなぁあ」
「肌もいいなぁあ」
「シミも痣も傷もねぇんだなあ」
「肉付きもいいなぁあ」
「俺は太れねぇんだよなぁ」
「上背もあるなぁあ」
「縦寸が六尺は優に超えてるなぁあ」
「女にも嘸かし持て囃されるんだろうなぁあ」
「妬ましいなああ妬ましいなああ」
「死んでくれねぇかなぁあ」
痛む体に鞭打って走ってきたのはいいけど…
何?あれ…
なんで鬼が増えてるわけ?
…なんで宇随さんを褒めまくってるわけ?
「まぁな」
「俺は派手で華やかな色男だし当然だろ」
「女房も三人いて、嫁になる予定の女もいる」
……いや、ほんと何?
しかも嫁になる予定の女?
「…ああ、丁度そこにいる奴だ。そいつが俺の四人目の嫁になる予定の女だ」
は?
私と目が合った宇随さんが指差してきた。
人のこと指差さないでよ。
…いや、そこじゃないんだってば。
「お前女房が三人もいるのかよ」
「しかももう一人嫁になる予定の女がいるだと?」
「ふざけるなよなぁ!!なぁぁぁ!!」
「許せねぇなぁぁ!!!」
…これ、なんなの?
本気?
それとも、漫才?
突っ込むべきなの?
「血鬼術
本気だった…!
「A!三秒しか待たねぇ!すぐこっち来い!!!」
「えっ!!?」
「早くしろ!!!」
何が何だかわからず攻撃を避けながら宇随さんの元へ行くと、
「受け身取れよ」
小声で囁かれた。
そしてすぐに宇随さんの攻撃で床が爆ぜた。
__ドンッッ!
.
1029人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おもち(プロフ) - めぐさん» めぐさん!コメントありがとうございます!勿体なさすぎるお言葉です(T_T)ありがとうございます!! (2020年12月14日 8時) (レス) id: 58d20c225a (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - you 1995121さん» 本当にいつもありがとうございます(T_T) (2020年12月14日 8時) (レス) id: 58d20c225a (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 更新お疲れ様です。読みやすく軽快で、かつ内容も面白い文章に虜です。頑張ってください。 (2020年12月4日 22時) (レス) id: 5c4bbb7c0c (このIDを非表示/違反報告)
you 1995121(プロフ) - 更新お疲れ様です!!最終巻ともにドキドキしながら読みました!!最後まで駆け抜けてくださいっっ!!楽しみにしてます (2020年12月4日 21時) (レス) id: bca9b2866b (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 美桜さん» 美桜さん初めまして!コメントありがとうございます(^-^)!キューンとしてくださいましたか…!?あまりにも嬉しいお言葉に目から汗です(T_T)是非最後までお付き合い宜しくお願い致します! (2020年12月3日 0時) (レス) id: 58d20c225a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おもち | 作成日時:2020年11月16日 15時