霞柱の姉は水柱に夢中【鬼滅の刃】

第七話 ページ8

.






「…晴彦、お館様に報告よろしくね」


「任セロ！」





勢い良く飛び立っていく晴彦を見届け、地面に座り込む。




「はぁ〜…疲れた…」





攻撃を避け続けられ、腕と足が痛い。

下弦の陸如きに型を全て出し切ったことが悔やまれる。




「帰ったらまた鍛錬だな…」


また、と言っても鍛錬は好きだから苦ではない。
己が強くなる為に必要不可欠な努力だ。

認めたくはないけど女である以上、男の隊士と比べると圧倒的に力の差がある。

その差を少しでも詰める為にはやはり日々の鍛錬しかない。



「…無一郎に付き合ってもらおう」






夜明けの町にはまだ人一人としておらず、恥ずかしげもなく通りのど真ん中に寝そべって目を閉じてみる。





………

……

…







.

.

.







「Aちゃーん？」



…ん、



「Aちゃーーーん？？？」



煩いな…



「…反応無し！死んでる！？え！？やだ！死んでるの！？やだ死なないで！！Aちゃん！！！！！」



「…死んでないよ」



「キャ───ッ！！おばけが喋った──ッッ！！？」







…
…






「ごめんなさい…私ったら早とちりしちゃって…」


「……どうして蜜璃ちゃんがここに？」


「あ！それはね！Aちゃんが近くで任務だって聞いたから一緒に帰ろうかなって思ったの！」


「そうだったんだ…けどごめんね、ちょっと疲れちゃったから私はもう一眠りしてから帰るよ…」


「えーっ！？ここで！？ここで寝ちゃうの！？ていうかさっきの表情とっても無一郎くんそっくりだったわ！！」




朝から声が大きい蜜璃ちゃんに頭痛がするけど、もう一度夢の世界へ行こう…








.
.
.

第八話→←第六話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す