第三十八話 ページ39
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「てめえ誰だよ!」
私が知っている伊之助は声が潰れてて片言なんだけど…こっちが本物らしい。
「伊之助失礼だぞ!この前会っただろう!」
「知らねえな!こんな雌!」
「め、めす…っ!?伊之助!!!この方は時透Aさんと言ってだな、階級が甲で弟さんは鬼殺隊最高位の柱、時透無一郎さんなんだぞ!!!」
「権八郎てめえ何語喋ってんだ」
「権八郎って誰だよ!?俺は炭治郎だ!!そして日本語を喋っている!!!」
賑やかだな…
「AさんAさん」
「ん?なに?」
炭治郎と伊之助を余所に私の隣でもじもじしている善逸。
「……………ご趣味は?」
「…は?」
「えええだって結婚するかもしれないじゃないですかぁぁ〜だったら趣味くらい聞かなきゃと思って〜」
話の飛躍がすごい。
何故私と善逸が結婚するんだ。
私には冨岡義勇という(勝手に)心に決めた男がいる。
「私にはもう心に決めた人がいるからごめんね」
すると本当に心底衝撃という顔を向けられた。
「え゙っ!!!だ、誰なんですか!!?それは誰なんですか!?俺の知ってる人ですか!?!!?俺のAさんを奪うなんて許せないんですけど!!?!!?」
「善逸よりずっと格好良くて素敵な人」
善逸のものになった覚えはないし、許してもらわなくてもいい。
「誰なのぉぉぉぉ!?それは誰なのAさんんんんんんん!!!!!」
「さあ、誰でしょう」
「その微笑みすら美しいんですけど!?!!?!」
「善逸」
「はい!Aさん!!!」
「それだけ大声出せる元気があるなら早く全集中・常中できるようになろうね」
折角炭治郎が教えてあげたって、善逸と伊之助はまたすぐに逃げ出してしまうかもしれない。
だから少しだけ釘を刺しておく。
会いに来ただけとは言っても、一応先輩だからね。
それらしいことは言わせてほしい。
「できるようになったら俺とけっこ」
「誰が誰と結婚だって?」
頭上から聞こえてきた声に顔を上げるとギラギラしたものが私の視界を覆った。
「…宇随さん、いつの間に?」
「さっきな。胡蝶に寄るように言われてたから来たら派手に楽しそうな声が聞こえたから覗きに来たわけよ」
「なら早くしのぶのところに行ってください」
「もう行ってきたんだよ」
「…そうですか」
私の頭に乗っている太い腕が心底不快だ。
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シロヌコ(プロフ) - 無一郎の姉を取られたくないと抵抗するのが年相応の子供っぽくてとっても好きです (2022年9月19日 1時) (レス) @page11 id: 5f3cb32639 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 勒城さん» コメントありがとうございます(^-^)!晴彦は長男なので夢主のことを守って上げねば!と思ってます、可愛いです(^ー^)vありがとうございます!!! (2020年12月14日 8時) (レス) id: 58d20c225a (このIDを非表示/違反報告)
勒城(プロフ) - はるひこ口悪いのめっちゃ好きですwwwwこれからも頑張ってください! (2020年12月6日 3時) (レス) id: 0fd2e5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - Raiさん» Raiさん!コメントありがとうございます!お返事が遅くなってしまい申しわけございません(T_T)よくわからないのですがURLを貼り付ければ良いのでしょうか?参加させていただきますね(^-^) (2020年11月20日 3時) (レス) id: 58d20c225a (このIDを非表示/違反報告)
Rai(プロフ) - 「あなたの小説読ませて下さい。」「https://uranai.nosv.org/u.php/event/kouooue/」やり方はそのままペーストに画面通常検索など出て来ると思います。 (2020年11月17日 20時) (レス) id: 5708791899 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち x他1人 | 作成日時:2020年10月29日 0時