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第十八話 ページ19

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まだ私が鬼殺隊に入隊して間もない頃。


鬼の出没情報に、近場にいた私が現場へ急行した。




山の麓にある小さな村だった。


民家は全て荒らされ、血の匂いが充満していた。




恐らく村は全滅。


…いや、もしかしたら生存者がいるかもしれない。
そんな僅かな希望を持ち民家を一軒ずつ確認している時だった。




"若い女、若い女だ"


ねっとりと、地を這うような声が聞こえ焦って振り返ると十尺は優にありそうな大きな鬼が私を見下ろしていた。


初めて見た大きさの鬼に体が震えた。

日輪刀を持つ手に上手く力が入らなかった。



"俺に喰われに来たのか?嬉しいねぇ、嬉しいねぇ"


嬉々として言葉を並べた。




匂いと音でわかる、私には無理だと。

今の私ではこいつには勝てないと。

しかし鬼殺隊として恥じない戦いをしなければ。

もし駄目だったとしても胸を張って、私は戦った、と言えるように。




出せる技、全てを出した。

けど、精々片腕を落とすのが限界で。

頸に刀を当てることすらできなかった。




"もういい、終わりにしよう"



傷だらけの私を掴み上げ、手に力を入れると体中がミシミシと嫌な音を立てた。



ああ、もう終わり、
本当に終わりだ。

ここで私は死ぬんだ。

無一郎を一人残してしまうことだけが悔やまれる。

ごめんね、無一郎。

こんな弱い姉さんで本当にごめんね……




意識が遠くなってきた

目の前が暗くなってきた



家族五人で仲良く暮らしていた日の楽しい思い出が頭に浮かんで、ああこれが走馬灯か、とぼんやり思った。





"っ、ゔぁ…ぁッッ!!"




…!?

私を握り潰そうとしていた鬼が突然呻き声を上げた。

なに、?何が起きたの…?

戸惑っていると手の力が弱まり地面に叩きつけられた。




「っ、ぅ…!」




何が起きているかわからない。

ただ、鬼の頸が目の前に転がってきたから誰かが鬼を殺 してくれたんだと思う。




痛む体を起こし辺りを見渡すと、珍しい柄の羽織を身につけた見知らぬ男と目が合った。


そしてその男は私の元へ歩み寄り、





「もう大丈夫だ」





そう言った。







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シロヌコ(プロフ) - 無一郎の姉を取られたくないと抵抗するのが年相応の子供っぽくてとっても好きです (2022年9月19日 1時) (レス) @page11 id: 5f3cb32639 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 勒城さん» コメントありがとうございます(^-^)!晴彦は長男なので夢主のことを守って上げねば!と思ってます、可愛いです(^ー^)vありがとうございます!!! (2020年12月14日 8時) (レス) id: 58d20c225a (このIDを非表示/違反報告)
勒城(プロフ) - はるひこ口悪いのめっちゃ好きですwwwwこれからも頑張ってください! (2020年12月6日 3時) (レス) id: 0fd2e5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - Raiさん» Raiさん!コメントありがとうございます!お返事が遅くなってしまい申しわけございません(T_T)よくわからないのですがURLを貼り付ければ良いのでしょうか?参加させていただきますね(^-^) (2020年11月20日 3時) (レス) id: 58d20c225a (このIDを非表示/違反報告)
Rai(プロフ) - 「あなたの小説読ませて下さい。」「https://uranai.nosv.org/u.php/event/kouooue/」やり方はそのままペーストに画面通常検索など出て来ると思います。 (2020年11月17日 20時) (レス) id: 5708791899 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち x他1人 | 作成日時:2020年10月29日 0時

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