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第十話 ページ11

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「無一郎、どこに行ってたの?」




顔を洗い終え居間に戻ると、座る義勇さんを見下ろす無一郎がいた。




「姉さんが起きた時に団子でもあげようと思って買いに出掛けてたんだけど…どうしてまた冨岡さんがここにいるわけ」


「私の心配をして来てくれたの」


「へえ。じゃあもう用は終わったね。心配ありがとう。さあ帰って」


「無一郎!」



あまりにも人として失礼過ぎる言葉に思わず大声を出してしまう。



「義勇さんすみません…」

「…気にしてない」



義勇さん、その顔は気にしてない人の顔じゃないですよ…

肩を落とし眉を下げた表情は明らかに悲しんでいる。



「義勇さん、一緒に団子食べましょう。無一郎、お茶の用意して」

「どうして僕が」

「無一郎」

「…今日だけだからね」



いつもより大きな足音が台所に向かったのを確認して、義勇さんの前に腰を下ろす。



「こんな時間にすみません…」

「いい。それより昨日倒した鬼が十二鬼月だと聞いた」

「ああ…はい、下弦の陸でした 」

「一人でよくやった」

「十二鬼月とは言っても、下弦の陸なので…」

「だがあの町での被害は食い止められた」

「…ありがとう、ございます」



…本当にどうして今日に限って、こんなにも饒舌なんだろう。

何度だって言うけど。



「………団子、食べましょうか」



丁度良くお茶の準備が出来たらしく無一郎がおぼんに三つの湯呑みを乗せて戻って来た。



「はいどうぞ」



私の前には優しく湯呑みを置き、義勇さんの前にはダン、と音が鳴るほど強く置いた。



「…無一郎」



まあ、お茶を出しただけでも偉いと褒めるべきか。



「お茶、ありがとう」

「いいよ、別に」



不機嫌丸出しの無一郎の頭をひと撫ですれば忽ち顔を綻ばせる。

こうして甘やかしてしまうのが悪いのかもしれない。

けど私の代わりに十四で柱を担ってくれている無一郎を甘やかしてしまうのは仕方の無いことではないだろうか。




「冨岡さん、早く食べなよ」



嘸かし気分が良いんだろう。

義勇さんに自ら団子を進める姿に笑みが零れた。





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シロヌコ(プロフ) - 無一郎の姉を取られたくないと抵抗するのが年相応の子供っぽくてとっても好きです (2022年9月19日 1時) (レス) @page11 id: 5f3cb32639 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 勒城さん» コメントありがとうございます(^-^)!晴彦は長男なので夢主のことを守って上げねば!と思ってます、可愛いです(^ー^)vありがとうございます!!! (2020年12月14日 8時) (レス) id: 58d20c225a (このIDを非表示/違反報告)
勒城(プロフ) - はるひこ口悪いのめっちゃ好きですwwwwこれからも頑張ってください! (2020年12月6日 3時) (レス) id: 0fd2e5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - Raiさん» Raiさん!コメントありがとうございます!お返事が遅くなってしまい申しわけございません(T_T)よくわからないのですがURLを貼り付ければ良いのでしょうか?参加させていただきますね(^-^) (2020年11月20日 3時) (レス) id: 58d20c225a (このIDを非表示/違反報告)
Rai(プロフ) - 「あなたの小説読ませて下さい。」「https://uranai.nosv.org/u.php/event/kouooue/」やり方はそのままペーストに画面通常検索など出て来ると思います。 (2020年11月17日 20時) (レス) id: 5708791899 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち x他1人 | 作成日時:2020年10月29日 0時

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