また明日。《２》

♯94 ページ44

秋斗「陸くんが美味しいもの食べといでって言って、余分に貸してくれたんだよね」


「どこまで優しいの陸くん……でもそこまで甘えたくないから私が出すよ。陸くんとあっくんのお陰でお金足りたし(笑)」


秋斗「本当はさぁ…俺が金持ってたら陸くんに迷惑かけずに済んだのに。ごめん｣


「あっくんが万年金欠なの忘れてた(笑)でも友達にも言ってないから尊人さんとの事。他に頼る人いなかったの」


秋斗「俺を頼ってくれたって事？だよな？」


「うん。もうどうしたらいいか分からなかったから。本当にごめんね」


秋斗「じゃあ…ラーメン食わせろ(笑)」


「またー？(笑)」


秋斗「また？…最近食ったっけ？」


「あ、何でもない(笑)」


あっくんが空港近くの人気のラーメン屋さんを調べてくれた

確かに、本場のラーメンなんだけど…
美味しいんだけど………
陸くんと食べたラーメンの方が、美味しかったな…


秋斗「なぁ………もう別れろって……」


ラーメンをズルズル啜りながらサラッとそう言った


「…………………」


秋斗「普通の感覚じゃないって、こんな事できる人」


「……………かもね」


秋斗「…なんで帰ったんだよ」


「知らないよ…連絡つかないし」


秋斗「はっ！？連絡つかないって、のん気にラーメンズルズル食ってる場合じゃないじゃん！」


「あっくんがラーメン誘ったんでしょ？………既読付かないし、電話も出てくれないし」


秋斗「異常！ヤバいってその男……騙されてるの分かってる！？ほんっと、バカじゃん！！」


ずっとバカバカ言われ続けて、悲しくなった
“うるさいっ！”って言いたかったけど、心配掛けたし、あっくんがここまで来てくれなかったら帰れなかったのは事実だし

追い討ちをかけられてるような気分になったけど、何も言い返せなかった

♯95→←♯93

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す